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【本紙前ソウル支局長公判】「隣国の痛みをなぜ」と検察 「痛み知っているから書きました」…被告人質問詳報(4)

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【本紙前ソウル支局長公判】
「隣国の痛みをなぜ」と検察 「痛み知っているから書きました」…被告人質問詳報(4)

10月19日、ソウル中央地裁前で、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の公判を取材するカメラマンら(大西正純撮影)

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対する10月19日の論告求刑公判は、被告人質問だけで約4時間に及んだ。「男女関係」に矮小化(わいしょう)して質問を続ける検察側は「隣国の痛みを目撃してこのような記事を書いた理由は」と追及。加藤前支局長は「痛みを知っているから」だと毅然(きぜん)と反論した。最後に李東根(イ・ドングン)裁判長自ら、通訳の致命的誤訳を指摘する場面も見られた。(ソウル支局)

 検事「証人として来た植田氏は、大統領をめぐる噂が事実なのか知りえなかったので、大統領の動静について、報道しなかったと言いましたが、被告人は他の記者が持っていない資料を持っていたのですか」

 検察側は、これまでの公判で弁護側証人として出廷した西日本新聞の植田祐一ソウル支局長の証言の一部を取り上げた。

 加藤前支局長「お答えを控えたいと思います」

 検事「被告人は、検察に提出したもの以外に本件記事内容にあった噂の真実を立証するための資料をお持ちですか」

 加藤前支局長「情報源にご迷惑をおかけしないというのが、私の第一のモットーですので、そのような資料は持っておりません」

 検事「被告人は、本件記事を作成するに当たって、被害者の朴大統領や(会っていたと噂された)鄭(チョン)ユンフェ氏に直接、接触して、本件記事に掲載されている噂について本人らの立場を確認したことがありますか」

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