検事「被告人は、朴大統領に関する噂を、追加で日本国民に知らせたかったのではないですか」

　加藤前支局長「追加的にというのは」

　検事「１０時４５分の記事には、噂に関する内容は一切ありませんが、１２時に報道された内容には、噂に関する内容が中心となっていますので、噂の部分を追加して、日本国民に伝えたかったのではないですか」

　加藤前支局長が執筆したのは、あくまで、噂の内容も盛り込んだネット版のコラムであり、その前に掲載されたものは圧縮版にすぎない。検察側は、加藤前支局長の説明を理解していないのか、思い描いた“ストーリー”に合わないため、故意に無視しているかのようだ。

　「男女関係」の噂を伝いたいがためだけに、１時間強の短時間に、記事を大幅に加筆したという推論自体、不自然と言わざるを得ない。

　加藤前支局長「それはありません。紙の新聞に出たものが、ネットに掲載されるのかどうかは、私に連絡が来ることも、来ないこともあります。ですので、追加的というわけではなく、最初から『追跡～ソウル発』という（ネット版の）コラムを出しています」

＝被告人質問詳報（４）へ続く