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【本紙前ソウル支局長公判】被告も驚く突飛な“動機”「出禁への報復だ」…被告人質問詳報(3)

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【本紙前ソウル支局長公判】
被告も驚く突飛な“動機”「出禁への報復だ」…被告人質問詳報(3)

10月19日、ソウル中央地裁に入る産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(中央)=大西正純撮影

 検事「エンバーゴ違反の記事は、被告人が作成したものですか」

 加藤前支局長「お答えを控えたいと思います」

 検事「青瓦台から、このようなエンバーゴ違反を理由に、出入り禁止にされてから12日後に本件記事を作成して報道しましたよね」

 加藤前支局長「そうなりますね」

 検事「時期的に見れば、朝鮮日報コラム報道から4日後に青瓦台登録取り消し措置が取られ、それから12日後に本件記事を作成したのですが、被告人はこのような青瓦台の措置に対する抗議や報復の意味で、朝鮮日報のコラムを引用して、被害者の朴槿恵大統領、および被害者の鄭ユンフェを誹謗する内容の記事を報道したのではないですか」

 名誉を毀損した動機という立証の核心部分について、検察側は証拠もなく、こう憶測で決め付けた。

 加藤前支局長は、すかさず反論する。

 加藤前支局長「私がコラムを書いた目的については、取調べ段階から再三、この法廷でも、先ほども申し上げたように、日本国民の重大な関心事である朴槿恵大統領についての情報を分析し、日本の読者に分かりやすく解説するためで、非常に公益性の高い報道だと考えております」

 「従いまして、そのような動機から、原稿を書き、記事を掲載するようなことはいたしません」

 検事「本件記事が14年8月3日(午後)12時に報道されました。それから1時間15分前の(午前)10時45分ごろに、産経新聞インターネット版に《客船沈没、4月16日 朴大統領『空白の7時間』 野党・メディア、問題視》というタイトルの記事が報道された事実がありますね」

 加藤前支局長のコラムを紙面用に圧縮した記事を指している。

 加藤前支局長「あります」

 検事「この記事も、被告人の名前が書かれていることから、被告人が作成した記事ですか」

 加藤前支局長「はい。そうです」

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