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荷重域設定が全く合っていないサスペンションは、やはり実用には耐えないものと言わざるを得ません。
つまり、1本が数百万円もするようなスペシャルなサスであっても、設定が合っていない場合には、半分抜けかかっているようなノーマルサスにも、はるかに劣るものとなってしまうのです。

伸びと圧のダンパーは、それぞれ全抜きに近い状態。それでも、低荷重域での突き上げ感や素晴らしい安定性とライントレース性を発揮するのですが、公道では様々な速度域において様々な路面に遭遇します。

アタシの印象では、とにかくオーバーダンピング。
こうなると、突き上げ感や跳ねを避けるために、スプリングレートも上げることができませんし、イニシャルも抜き傾向にするしかありません。
すると、荷重が一定時間かかり続けるようなシチュエーションでは、今度は底付きしてしまう・・・それを避けるためにイニシャルをかけると、今度は初期が入らなくなる・・・
それを車高や前後バランスでなんとか誤魔化そうとしても、所詮は対症療法に過ぎず、本質的にはどうにもなりません。

このように、設定が合っていない状態であるにもかかわらず、リニアなダンピング感や高い作動性を感じるなど、高いポテンシャルを実感していましたので、あとは、ダンパー内部の設定を、オーナーの使用状況や好みに合うようにリセッティングしオーダーするしかないという結論に達したわけです。

こういうオーダーは、細かなフィーリングやニュアンスの話になりますので、電話やメールなどでは用をなしません。そんなわけで、先日、ナイトロンジャパン&テクニクスさんにお邪魔したのです。
この時に対応してくださった井上さんと羽柴さんは、多岐にわたる私のリクエストについて、4時間以上もお付き合いくださいました。
そして、最後には、
「わかりました。お話をお聞きして、私なりにやってみたい内部モディファイのイメージができましたので、納得が行くまで、できることは全てやらせていただきます。私にとっても、そういうフィードバックは貴重なデータになりますから・・・」
という、実にプロフェッショナルなお言葉をいただきましたので、全てを委ねることとしたのです。

サスペンションは、1週間もたたずに戻ってきました。
オイル粘度はもちろんのこと、内部のオイル通路やシムの設定など、全てをリセッティングしたとのことでした。また、ダンピングフォース自体も、当初の全抜き状態を各アジャスター調整範囲のセンター付近に再設定したということでした。
戻ってきたアジャスターのプリセット状態は、ショックダイノのデータ上では、リセッティング前と同じダンピングになっているとのことでしたので、とりあえずはそのまま装着することとしました。

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ショックダイノの数値データでは同じという説明でしたが、体感上のフィーリングは全く違いました。はるかにしなやか・・・
交差点を低速でターンするときのような、低荷重時にも、リアサスがスッとストロークする様子がお尻にリニアに感じられます。そうすると、ターンするためにバンクしているにもかかわらず、まるで停止しているかのような座りの良さというか・・・そのままの姿勢で止まってしまっても大丈夫ではないかと思わせるような接地感を得られるのです。
良いサスセッティングは、微速低荷重時にも安定感があるものです。

度重なる路面補修によって、荒れまくっているようなところを、スロットルを開けて加速通過してみても、跳ねあげられるようなこともなく、デコボコをなめすようにフラットに走ることができます。

その後、リアのサス長さやスプリングイニシャル、伸びと圧のそれぞれのダンパーを微調整してみたところ、ほぼ満足のできる状態に近いことが確認できました。

微速低荷重でもきちんとストロークして豊富な接地感が得られると同時に、2~3速でレブリミットまで全開加速するような場合でも、リアがスクワットし過ぎてフロント荷重が抜けることもなく、安定した加速をすることができます。
細かく煮詰めてはいませんので、まだまだ良くなる余地があるはずですが、これでやっとベースラインに立つことができたと実感しています。

このことは、早速、この素晴らしいリセッティングをしてくれた、テクニクスの井上さんに報告させていただきましたが、
「MAX-SPEED®にやった作業内容について、こちらでもさらに検証を重ねてテストしてみます。この素晴らしいクォリティーの製品を、さらに熟成したいと考えているからです。」
というお返事をいただきました。

アタシが、今回のことを通じて主張したことは、下記のようなことです。

「普通のレベルのライダーが、通信販売や馴染みのショップを通じて、自分のマシン用のサスペンションを購入し、それをポンと装着して走り出すだけで、どういうシチュエーションにおいても、それまでのノーマルサスペンションとは次元の違う安定性やコントロール性を発揮し、『このサス、すごく乗り心地はいいし、しっくりと踏ん張るし、コーナーでの安定感も抜群、バイクに乗るのが楽しくなった・・・』と異口同音に口にするようなサスでなくてはならない・・・そういうサスをプロデュースして欲しい・・・」

そんなの無理だと言ってしまってはそこでおしまいです。なんとかやってみようと試行錯誤を重ねて挑戦するところにしか、進化はありません。

今回のサスペンションに対して、井上さんが具体的にどのようなモディファイを加えたのか、その内容について、アタシはサスのプロフェッショナルではありませんのでわかりません。
しかし、井上さんによれば、通常のセッティング作業をサービスするということです。また、いずれは製品の初期設定値として見直しを図るつもりですが、すぐにでも新品時からその設定で出して欲しいということであれば、個々に対応いたしますということです。
その際、
「MAX-SPEEDの仕様で・・・」
と言っていただければ、すぐに話は通じるとのことですので、現状で不満を覚えている方や、これからナイトロンのを購入しようと考えている方は、ぜひオーダーしてみていただきたいと思います。

また、アタシ達にお問い合わせいただいても対応いたします。

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