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【本紙前ソウル支局長公判】被告人質問詳報(1)「日本の読者に伝えたい」 特派員を志した理由とは…

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【本紙前ソウル支局長公判】
被告人質問詳報(1)「日本の読者に伝えたい」 特派員を志した理由とは…

ソウル中央地裁に入る加藤達也前ソウル支局長=19日、韓国・ソウル (大西正純撮影)

 弁護人「被告人は、どのような場合に論評や分析など、被告人の見解を含めた内容の記事を書きますか」

 加藤前支局長「日頃、ストレートニュースを多く書いているのですが、韓国で日本の読者の極めて大きな関心がある出来事が生じることがあります。例えば、大統領選挙など、大きな関心を呼ぶニュースについては、背景や今後の影響、見通し、取材に基づいた分析・評価を加えたものを読者に伝えて、読者の理解を助ける形で書くことがあります」

 弁護人「被告人が作成し、14年8月3日に産経新聞インターネット版に掲載された記事は、どちらに属しますか」

 加藤前支局長「それは、私自身の見解を盛り込んだ論評的な記事といえますので、後者になります」

 弁護人「被告人が作成した本件記事のような趣旨は、韓国のみならず、他の国でも一般的によく見受けられる記事ですか」

 加藤前支局長「はい。そうです」

 弁護人「検察は『被告人がこの記事を作成するに当たって、朴槿恵大統領の男女関係に関する噂を扱ったのは不必要なことで、被告人に誹謗の目的があったからだ』と主張していますが、被告人が韓国の政治・社会現象を伝えるに当たり、朴大統領の男女関係に関する噂とともに日本の読者に伝えた理由は何ですか」

 加藤前支局長「まず、最初にこの質問に対して申し上げなければならないのは、私が書きましたコラムは、日本の読者が知りたいと願うこと、非常に大きな関心事について書いたものでありまして、誹謗の目的で書いたものには当たらないということは、明確に申し上げておきます」

 「どういうことかと申しますと、私の記事は、日本語で、日本の読者を対象に書いたものです」

 「そして、その日本の読者の関心が高いことは、先ほども申し上げた通りですが、朴槿恵大統領を取り巻く政治状況などを伝えるに当たって、背景を分析するために書いた記事であるといえます」

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