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【本紙前ソウル支局長公判】
被告人質問詳報(1)「日本の読者に伝えたい」 特派員を志した理由とは…
「この2つの出来事を通じて、私は、これはいよいよ、直接、自分で言葉を身につけて、直接自分の言葉と耳で取材したことを日本に伝えなければならない。できることなら、なんとしても、言葉を身につけて取材に赴きたいと思い、会社の留学選抜試験を受験しました」
「04年の秋から6カ月間、留学、語学研修といいますけれども、ソウルに滞在し、初歩的な韓国語を習得し、日本に帰りました」
「先ほどの質問に対しては以上です」
加藤前支局長は、メモも見ることなく、よどみなくゆっくりと、はっきりした口調で、ソウル特派員を目指した経緯を振り返っていく。
弁護人「被告人は普段、韓国に対して、よくない感情を抱くような出来事がありましたか」
加藤前支局長「全くありません。例えて言いますと、私どもの支局には、韓国人のスタッフが2人勤務しておりますが、非常に熱心に、誠実に勤めてくれておりました」
「あと、取材で知り合った韓国の国家公務員の方々が何人かおりますが、その方々と旅行に出掛けたり、私の家族がこちらに滞在していたころ、家族ぐるみで家に呼ばれたりし、そんな関係を通じて、非常に友好的にお付き合いをしておりました」
弁護人「被告人は、韓国で起きた客観的な事実に関する記事、いわゆるストレートニュースに関する記事を書いた事実がありますね」
加藤前支局長「はい。『ストレートニュース』を書いた事実はあります」
韓国人通訳が「ストレートニュース」を「ストライクニュース」と取り違えたが、加藤前支局長は「ストレートニュース」と言い直して陳述を続けた。
弁護人「被告人は、韓国で論評や分析など、被告人の見解を含んだ内容の記事を書いたことがありますね」
加藤前支局長「あります」
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