Huffpost Japan

タワーマンションによる節税、国税庁が「チェック厳しく」

投稿日: 更新:
印刷

タワーマンション使った節税、国税庁「チェック厳しく」

タワーマンションを使った相続税の節税をめぐり、国税庁が行きすぎた節税策がないかチェックを厳しくするよう全国の国税局に指示したことがわかった。「著しく不適当」なケースは個別に評価し直す、という通達の規定があり、全てのタワーマンションの相続について適用するかどうか検討する考えだ。

相続税を算出するための「財産評価基本通達」によると、マンションは土地と建物を分けて評価。土地は、敷地全体を戸数で分けるので各戸の持ち分は小さくなる。一方で建物は、同じ床面積なら階数が違っても評価は変わらない。人気の高層階ほど時価と評価額の開きが大きくなり、差額の節税効果を狙ってタワーマンションを買う富裕層が増えているという。

国税庁が2013年までの3年間を調べると、評価額が約3600万円の物件が約1億円で売られるなど、343件の平均で売値(時価)が評価額の3倍を超えていた。過去には、相続後すぐに売り抜けて多額の「差益」を得るケースもあり、こうした節税策を薦める金融機関や税理士法人があるという。

国税庁の松山清人・資産評価企画官は「不動産の値上がりで節税効果が大きくなっており、看過できないケースには適切に適用したい」と話す。

tax
(タワーマンション節税、こんな場合は「不適当」かも)

(朝日新聞デジタル 2015年11月3日05時00分)

asahi shimbun logo
(朝日新聞社提供) 

他のサイトの関連記事

「その6億円、税金ゼロで息子さんに……」 節税ブーム

野村不など神戸・明石駅前のタワーマンション、全199戸が即完

「地上げ」乗り越え、新宿に超高層住宅 新旧住民集う