これならガラケーから乗り換えもアリ!富士通のSIMフリースマホ「arrows M02」をレビュー
富士通のSIMフリースマホ「arrows M02」がついにベールを脱ぎました。ケイ・オプティコム社のmineoからも、11月19日の発売が発表されています。
前モデルであるM01から約8カ月ぶりのモデルチェンジ。新しいarrowsはどのような進化を遂げたのか、そしてハードウェアのクオリティや使いやすさはどのようなものなのか、レビューしていきたいと思います。
目次:
arrows M02ってどんなスマホ?
arrowsのMシリーズは富士通のSIMフリースマホとしてラインナップされているシリーズになります。前モデルであるM01は2015年3月に発売され、4.4インチの有機ELディスプレイやクアッドコアCPU、1GBのRAMなど、ミドルクラスのスペックを有していました。そして、今回のM02はミドルクラスの位置づけながらも随所にスペック向上が図られています。
なお、本モデルより、従来のシリーズ表記である「ARROWS」から、全て小文字の「arrows」に変更されました。
まずはarrows M02のスペック表から見てみましょう。
サイズ | 高さ 約41mm ✕ 幅 約68.9mm ✕ 厚さ 約8.9mm |
---|---|
重さ | 約 149g |
CPU | MSM8916 1.2GHz クアッドコア |
ROM | 16GB |
RAM | 2GB |
バッテリー容量 | 2,330mAh |
ディスプレイ | 約5.0インチ (720×1280) 有機EL |
通信規格 | LTE,3G,GSM |
Wi-Fi | IEEE802.11b/g/n |
OS | Android 5.1 |
対応SIM | nano |
カメラ | メイン 約810万画素 サブ240万画素 |
その他 | microSD/microSDHC、GPC、NFC、FeliCa、Bluetooth 4.1、防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X)、VoLTE、テザリング |
前モデルに比べて、Android 5.1の搭載や画面の大型化や処理性能が向上しています。他にも防水・防塵、SIMフリースマホながらおサイフケータイなどにも対応しています。
独自の省電力技術でバッテリーは3日持つとされており、利用できる回線もドコモ・auに対応した、いわゆるマルチキャリア対応スマートフォンとなっています。
カラーバリエーションはブラック・ホワイト・ピンク(mineo専用カラー)。今回はブラックをレビューしていきます。
端末のディティールをチェック!
前モデルに比べると、角ばったスクエアなデザインに仕上がっています。また、峡額縁の採用によって、画面が大型化されても本体のサイズはさほど大きくない印象です。
本体のサイドスイッチは、右側にボリュームボタン、左側に電源ボタンが配置されており、よくありがちな電源ボタンとボリュームボタンの押し間違いが軽減されるレイアウトとなっている点は高評価です。
電源ボタンの横には、SIMカードスロットとmicroSDスロットが配置されています。SIMカードサイズはnanoSIMが採用されています。防水仕様のため、樹脂製のキャップがついていますが、頻繁に開閉するものではないので、特に問題無いと思います。SIMカードを挿入するには少々注意点がありますが、それはコチラをご覧下さい(11/8ごろarrows M02設定編を公開予定です)。
本体下部にはmicroUSBが配置されています。防水仕様でありながらキャップレスにはなっていない残念な仕様と言えますが、背面に充電端子があるため卓上ホルダにて充電が可能です。
よって、パソコンとデータの送受信をしない限りは、頻繁にキャップの開閉をしなくてもよい配慮がされています。
本体上部には240万画素のインカメラが配置されています。自撮り全盛の近年では、少々物足りない画素数ですがミドルクラスと言うこともあり、妥協点かと思います。
背面はサラサラとしたマット調になっています。中央には、富士通のシンボルでもある「∞」マークがメッキ仕上げであしらわれています。このあたりは、ビジネス用途にも十分通用するシックなデザインと言えます。
また、810万画素のメインカメラのレンズは凹凸がなく、あくまでも背面とフラットになるようにデザインされています。
スマートフォンにしては珍しく、ストラップホールが本体に設置されています。ガラケーユーザーとしては、ストラップをつけて落下を防止したいところ。また、ビジネスシーンではネックストラップにぶら下げて使用することも考慮されています。
加えて、通知LEDも搭載されているので、電話の着信やメール、LINEなどのメッセンジャーの通知を、画面をみなくても知ることができます。
この2つの点は、ガラケーユーザーとしてはかなり使いやすい仕様となっています。
本体サイズは男性ならラクラク片手持ちが可能の大きさ。女性でも無理なく持つことが可能でしょう。5インチのディスプレイを搭載してもこのサイズ感なのは両サイドのベゼルの細さに起因しています。また、背面の角がわずかに丸まっている点も持ちやすさの理由の1つでしょう。
選べるホーム画面
ホーム画面はデフォルトで2種類から選択可能です。
「LeafUI」はアプリのアイコンが名前やダウンロード順にまとめられているインターフェースで、「NX!ホーム」は一般的なAndroidのホーム画面に近い仕様となっています。いつでも切換が可能なので、双方を試した上で使いやすい方を選択すると良いです。
どちらも、動作は軽快でもたつくようなことはなく、ストレスフリーと言えます。
カメラで作例を撮影してみた
本機のカメラは、動作が非常に軽快で、特に細かく設定しなくてもデフォルトのままで気軽に撮影できる点が優れています。動物の撮影も問題無く、発色も及第点と言えるでしょう。タッチフォーカスが採用されているので、画面をタッチしてフォーカスをあてることが可能です。また、タッチしなくても自動認識でフォーカスが移動する点も撮影の難易度を低減している理由の1つです。
1つ残念な点として、設定の変更やアウト・インの切換にはメニューを呼び出す必要があり、画面を覆ってしまうのが難点です。自撮りに切り替える際に、iPhoneのようにアイコンを1タップして切換という軽快さがありません。
まとめ)コスパ良し!これからSIMフリースマホを持つ人にはおすすめ
arrows M02の購入方法ですが、格安SIMとのセット販売もしくは家電量販店で購入することができます。取り扱う格安SIM会社は「mineo」「BIGLOBE」「NifMo」、10月29日からは「IIJ」「DMM mobile」が取り扱いを開始しています。
家電量販店は、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機、コジマ、ソフマップ、ピーシーデポコーポレーションなど。
本体価格は一括払いでNifMoでは33,334円、IIJでは29,800円(いずれも税抜)となっていて、手の出しやすい価格帯と言えます。
また、分割払いも可能となっており、これから格安SIMとスマホを同時に契約するという人にはオススメできます。スペック的にも価格に見合っているので、コスパとしては及第点以上と評価します。
気になるのは本体単体の販売価格ですが、執筆時点では明らかにされておらず、既に格安SIMを所有している人や、大手キャリアのSIMで運用したい人にとっては不透明な点が多い端末です。また、最新のハイスペックスマホが欲しい人にとっては、少々不満があるスペックと言えます。
ストラップホールや通知LED搭載など、ガラケーから乗り換えるユーザーにとってもおすすめ。これから格安SIMを始める人で、なるべく安く、そこそこのスマホが欲しい人向けという位置づけの端末です。