ココイチの愛称で親しまれている「カレーハウスCoCo壱番屋」(社名・壱番屋)が、ハウス食品の子会社になる決断をした。現在、ハウス食品は壱番屋の株式を約20%保有するが、2日から12月1日にかけてTOB(株式公開買い付け)を実施し、51%まで高める。両社ともに合意した友好的な買収劇だ。
ココイチは国内外で約1400店を展開するカレーチェーンの最大手。食品大手のハウスと組むことで“世界のココイチ”へ飛躍する狙いがある。30日に会見した壱番屋の浜島俊哉社長は、「7月に創業者から株式を売却したいとの意向を伝えられた」と話した。
■苦労した幼少期から資産220億円までの道のり
ココイチの創業者・宗次徳二氏(67)は知る人ぞ知るユニーク起業家だ。
「宗次氏は、波瀾万丈がピッタリな人です。石川県に生まれ、3歳まで児童養護施設で育った。養父母に引き取られたあとも、養父は競輪好きで、かなり苦労したと聞きました」(経済ジャーナリストの松崎隆司氏)