安倍首相が過去重視の韓中を批判、韓中首脳は衝突避ける

安倍首相「過去にばかり焦点、生産的でない」
朴大統領・李首相「歴史直視」
「協力プロセス正常化」は成果だが「脱線した列車を線路上に戻した程度」
「3カ国FTA交渉加速化」など複雑な問題は解決容易でない

 3首脳は北朝鮮の核問題について、「韓半島(朝鮮半島)での核兵器開発に断固反対するという考えを再確認、(北朝鮮に核・ミサイルプログラム開発を禁止した)国連安全保障理事会の決議と(北朝鮮の核放棄を明記した2005年9月19日の6カ国共同声明)9・19共同声明上の国際的義務・公約は忠実に履行されなければならない。韓半島非核化の実質的な進展を成し遂げるため、意義ある6カ国協議を早期に再開できるよう努力する」と述べた。

 3首脳が「3カ国首脳会談の定例化」原則を再確認したことは、この日の会談の成果として評価されている。ただし、これを守り続けられるかどうかは未知数だ。定例化合意は、2008年の会談時に発表された「3カ国パートナーシップ関係のための共同声明」にも明記されたが、12年の会談後、歴史認識問題や領土問題が拡大して破られた。

 3首脳は今回、韓中日自由貿易協定(FTA)交渉の加速化でも合意した。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉妥結のためにも努力すると述べた。韓国大統領府は「RCEPは10月の第10回公式交渉で商品・サービス・投資分野で実質的交渉が始まるなど、新たな段階に入った」と明らかにした。だが、これもまた順調とばかりには行かない見通しだ。3カ国間のFTA交渉は、12年の第5回韓中日首脳会談で合意している。しかし、商品・サービス・投資分野で意見の違いが大きく、本格的な交渉に着手できなかった。3カ国の国内総生産(GDP)は世界経済の22.8%、3カ国間貿易は全世界の貿易の18.6%を占めている。

 中国が主導するRCEPは、このほど日米主導で妥結された環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)とは「ライバル関係」にある。韓国はRCEP交渉のみ参加してきたが、遅ればせながらTPP参加の意向も表明した。日本はこうした状況を踏まえて、韓中に「貿易障壁を下げろ」と要求している。

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者
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