2015年10月31日

◆ 東京五輪プロデューサーとミラノ万博

 東京五輪のプロデューサーには、ミラノ万博の担当者を起用するのがいいだろう。

 ──

 東京五輪のプロデューサーとして、いろいろな人の名前が挙がっている。
  → 東京オリンピック芸術監督は誰になりそう? 噂される有力候補達とは

 ここで、新たなニュースが入った。ミラノ万博の日本館が金賞を受賞したそうだ。
  → ミラノ万博、日本館が金賞…展示デザイン部門

 これは当然で、もともと今回の万博で群を抜いて大人気だったからだ。
 「日本館」が大盛況だ。ふだんは行列が苦手とされるイタリア人が8時間も並ぶことがあり、伊メディアは「最も人気のある展示館で、入場は『かなわぬ夢』だ」などと報じている。
( → 読売新聞 2015年10月22日

 これほどの大成功をもたらしたからには、その担当者は才能があることになる。ならば、その人に、東京五輪のプロデューサーにすればいいだろう。
 これが結論だ。

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 さらに詳細を調べると……
 このプロデューサーは、電通のイベント&スペース・デザイン局の局長だ。内藤 純という。
  → 「ミラノ万博」日本館のクリエーティブワーク(前編)
  → 「ミラノ万博」日本館のクリエーティブワーク(後編)

 前者のページには、動画もある。ただ、それとは別に、プロモーションビデオが YouTube で公開されている。





 見て、呆れはてた。あまりにもダサすぎる。気持ち悪いとさえ言える。最悪のセンスだ。(ただしこれは、本人だけは「素晴らしい」と自惚れるタイプのセンスだ。批評意識が欠落しているナルシストふうのセンス。)
 あまりにも気持ち悪くて、ちょっと吐き気がするくらいのひどさだ。
 およそ、美的センスというものを持ち合わせている人なら、このどうしようもない最低レベルの気持ち悪い自己陶酔の動画を見て、呆れはてるだろう。こんなものを世界に公開しているのかと思うと、赤面の至りだ。
( ※ 英語版やイタリア語版はないらしいので、そこだけは助かるが。)


 ただし、館内のビデオを見ると、ちゃんときれいな内容を見ることができる。こちらはとても良い出来だとわかる。











 さすがにイベントの専門家だ、と納得できるだけの出来映えだ。演劇などの舞台演出家にはできない技術がいっぱい使われている。さすが、と感嘆するしかない。
 東京五輪のプロデューサーとしては、うってつけだろう。

( ※ 森元首相などが変に口出しすると、ろくなことにならないだろうが。……) 
 


 [ 付記 ]
 本文では、ひどいプロモーションビデオを紹介したが、それとは別に、ごく普通のプロモーションビデオもある。可もなく不可もなく、という感じ。やたらと長い。退屈しそう。







 [ 補足 ]
 プロデューサーとして、野田秀樹(演出家)や北野武(映画監督)などの名前が挙がっているが、これらは、自分で演出する人だ。このような人は、演出するには適しているが、プロデューサーとは異なる。
 今回紹介した人がプロデューサーになったあとで、その下でディレクターとして野田秀樹などが演出するのであれば、それは「あり」だと思う。
 プロデューサーとは、人を使う仕事であって、自分自身が演出するわけではない。その点を間違えないようにしたい。
 
 ──

 なお、この人は電通の人だ。エンブレムの選択では、電通が暗躍して、大問題になった。その二の舞にならないように、留意してもらいたいものだ。
 エンブレムの際は、裏でこっそり画策して、二流の作品に決定した。一方、今回の人は、ちゃんと実力があるのだから、裏でこっそり画策する必要はない。今回の実績を呈示して、正々堂々と争ってほしいものだ。

 
posted by 管理人 at 19:46 | Comment(1) |  東京五輪 このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
 参考記事
  → http://www.ethica.jp/16950/
Posted by 管理人 at 2015年11月01日 07:21
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