【北京=川越一】中国外務省の華春瑩報道官は2日の定例記者会見で、安倍晋三首相がソウルで「南シナ海問題に対する国際社会の強い関心」に言及したとされることについて、「関心を持つ理由が一体何なのか分からない」と反発した。
華報道官は「喜ばしいことに、南シナ海に強い関心を示す人たちがいる」と皮肉を口にした上で、「世の中は本来無事だが、凡人が自らこれを乱す」という意味の中国のことわざを用いて、安倍首相や、中国が南シナ海で建設する人工島の12カイリ内に艦船を派遣した米国を暗に批判した。
報道官はさらに、毎年、10万隻以上の船舶が南シナ海を自由かつ安全に通過していることなどを列挙し、「何を心配しているか分からない」と発言。