ごあいさつ
ゲンロンは、2015年秋に批評誌『ゲンロン』を創刊します。年3回の発行で、号数は、『ゲンロン1』『ゲンロン2』『ゲンロン3』と書名に数字が加わるかたちで表記し、第1期は3年間、9号の刊行を予定しています。11月に創刊号である『ゲンロン1』が、そして順番が前後しますが翌16年2月に創刊準備号の『ゲンロン0』が刊行されます。A5版で200ページから300ページ、価格は2000円台前半を予定しています。企画・編集は、ゲンロン代表の東浩紀が務めます。
『ゲンロン』は、ゲンロンがいままで刊行してきた『思想地図β』および『ゲンロン通信』の問題意識を引き継つぎつつ、そのさきを目指す新たな定期刊行物です。ゲンロンは本誌で、現代社会を単に肯定するのでも、また単に否定するのでもなく、批評的かつ分析的に捉える思想的視座を提出します。
創刊号の『ゲンロン1』は、主特集を「現代日本の批評」に、副特集を「テロの時代の芸術」に定め、鈴木忠志、亀山郁夫、ボリス・グロイス、クレイグ・オーウェンス、佐々木敦、大澤聡、速水健朗、海猫沢めろん、黒瀬陽平など、多彩な書き手を迎えてお送りします。創刊準備号の『ゲンロン0』は、「観(光)客の哲学」をテーマに掲げ、東浩紀の書き下ろしで構成されます。
続く号の目次は、このサイトで随時公開していきます。想定読者は、学生・研究者に加え、人文知に関心を寄せる教養ある市民一般です。また、各号巻末に英語の翻訳・要約ページを付け、日本の現代思想に興味を抱く国外の読者へのアクセスを確保する予定です。
『ゲンロン』の物理書籍版は、限られた部数しか印刷されず、特定の書店にしか委託されません。確実な入手のためには「ゲンロン友の会」への入会をお勧めします。物理書籍版の発売と同時に、電子書籍版も販売されます。そちらは Amazon Kindle での発売を予定しています。
いまこの国では、文学部不要論が叫ばれ、人文知への軽蔑を隠さない人々が増えています。逆風の時代ですが、原因の一端は人文系知識人の怠慢にもあります。ゲンロンは、本誌の創刊を礎に、カフェ事業・スクール事業と連動しつつ、人文知の真の意味での復興を目指すつもりです。
『ゲンロン1』刊行まであと1ヶ月。創刊を楽しみにお待ちください。
ゲンロン代表 東浩紀
※『ゲンロン』に広告を出すことができます。出稿をご希望のかたはメール(info@genron.co.jp) あるいは電話(03-6417-9230)でゲンロン(担当者:徳久)までご連絡ください。資料をお送りします。
2016 年 02 月刊行
A5版並製
ISBN978-4-907188-13-9
ゲンロン0
目次
目次未定 |
2015 年 12 月刊行
本体価格2,300円 + 税
A5版並製
ISBN978-4-907188-12-2
ゲンロン1
目次
小特集 | テロの時代の芸術(1) [対談]演劇、暴力、国家 鈴木忠志+東浩紀 |
巻頭言 | 東浩紀 |
特集 | 現代日本の批評 [基調報告]批評とメディア 大澤聡 [共同討議]昭和批評の諸問題 1975-1989 東浩紀+福嶋亮大+大澤聡+市川真人 [論考]グルーヴ・トーン・アトモスフィア 佐々木敦 [論考]外側から見る 安藤礼二 [論考]日本文学をいかに批評するか 福嶋亮大 |
論考 | 他の平面論[第1回] 黒瀬陽平 独立国家論[第1回] 速水健朗 ダークツーリズム入門[第8回] 井出明 |
小特集 | テロの時代の芸術(2) [鼎談]ドストエフスキーとテロの文学 亀山郁夫+東浩紀+上田洋子 [インタビュー]アメリカの外ではスーパーマンしか理解されない ボリス・グロイス 訳:解題=上田洋子 |
特別掲載 | [論考]アレゴリー的衝動 第1部[前] クレイグ・オーウェンス 訳・解題=新藤淳 |
コラム | 安天/市川真人/辻田真佐憲/西田亮介 |
創作 | ディスクロニアの鳩時計[午後の部1] 海猫沢めろん |
English | Translations and Abstracts |