ヤクルトのトニー・バーネット投手(31)が2日、小川淳司シニアディレクター(58)とともに東京都内の球団事務所で記者会見し、ポスティングシステム(入札制度)でのメジャーリーグ挑戦の手続きを行うと発表した。ヤクルトは、譲渡金を50万ドル(約6000万円)に設定。5日にコミッショナーに申請する予定という。
バーネットは「スワローズが今まで自分にしてきてくれたことへの感謝というか、FAで『さようなら』ではなく、ポスティングで自分の道を決めたいと思った」と説明した。米マイナーから2010年にヤクルト入団。通算260試合に登板し、11勝19敗97セーブで防御率3・60。今季も59試合で41セーブを挙げるなど14年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
会見でバーネットは「夢だったメジャーリーグでプレーするチャンスを頂けたこと、また今までサポートして頂いたことに感謝している」とコメント。ヤクルトに入団してからの6年間は、「日本で野球をやっている間は日本での試合にフォーカスを合わせて、日本で頑張るんだという気持ちでやっていた」としながらも、「頭の後ろの方にはメジャーへの思いもあった」と認め、「今、選択肢に(メジャー挑戦を)入れていること自体が幸運で、これまでスワローズでやってきたことがこの形になっているのだと思う」と感謝しきり。
ファンへも「言葉に表せられないほど感謝してる。CSや日本シリーズでの大きな声援は絶対に忘れない」と話した。同席した小川SDは「(FAではなく)ポスティングで、という気持ちはうれしい。しかし戦力的にはかなりダウンしてしまうので、引き続き残留を要請していく」とした。