フランクフルト=玉川透
2015年11月2日10時49分
東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」が1989年に崩壊するきっかけになったとされる発言をした旧東独の元高官、ギュンター・シャボフスキー氏が1日、ベルリン市内で死去した。86歳だった。独DPA通信などが伝えた。
89年11月9日、東独の社会主義統一党(共産党)の報道担当だったシャボフスキー政治局員は、決定したばかりの旅行自由化措置を記者会見で発表した。その際、記者から発効時期を尋ねられ、手元の書類をめくりながら「直ちに」などと口ごもりながら答えた。これが引き金となって、東独市民が東西ベルリンの境に設けられた検問所に殺到。一気に壁崩壊への流れができたとされる。
シャボフスキー氏の発言を巡っては諸説あるが、「うっかり発言」で偶発的なものだったというのが定説となっている。(フランクフルト=玉川透)
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部
PR比べてお得!