【イスタンブール=佐野彰洋】トルコ国会(一院制、定数550)のやり直し総選挙が1日投開票された。CNNトルコによると、同日午後9時(日本時間2日午前3時)、開票率96.8%の段階で保守系の与党・公正発展党(AKP)が316議席を確保し、圧勝した。相次ぐテロなど社会の緊張が高まる中で、有権者は単独与党の安定を選択した。
1日、中部コンヤで支持者を前に演説したAKP党首のダウトオール首相は「この勝利は全国民の勝利だ」と勝利宣言した。
トルコでは6月の前回選挙でAKPが258議席にとどまり、2002年の政権獲得以来初めて過半数割れした。その後の連立協議も不調に終わり、エルドアン大統領が総選挙のやり直しを決めた。事前の世論調査ではAKPの苦戦が伝えられており、同党の単独過半数回復が選挙の焦点だった。
開票速報に基づく、予想獲得議席数は最大野党・共和人民党(CHP)が134、右派の民族主義者行動党(MHP)が41、少数民族クルド人中心の国民民主主義党(HDP)が59。改選前に比べMHPとHDPはそれぞれ、39と21議席を失った。
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