中古本1万冊の追加購入、タイの風俗店案内ガイドの配架など、次々と明らかになっている「ツタヤ図書館」のゴタゴタ…。10月20日には新図書館計画をめぐり、愛知県小牧市がレンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を展開する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」などとの業務契約解消を発表した。住民投票による反対多数で計画が白紙化されたためだが、民間の発想を取り入れたCCCの挑戦を評価する声もあり、住民ニーズに応える「公立図書館のあり方」の議論が従来になく白熱している。(横浜総局 古川有希)
「ツタヤ図書館」の第1号は、平成25年4月に開館した佐賀県武雄市の公立図書館。スターバックスカフェや蔦谷書店を備えた館内は、これまでの図書館のイメージとはかけ離れたスタイリッシュな空間が広がり、地元住民だけでなく、全国から図書館を訪れる観光客で大きなにぎわいを呼んだ。
一方、追加購入した約1万冊が全て古本だったことや、埼玉県のラーメン店を紹介する本や古い年度の実用書など、住民ニーズの低い本が多く含まれていたことが問題となった。
ネット上では、「売れ残った在庫を武雄図書館に回しているのではないか」との憶測も飛び交ったが、CCC広報は「書店で売れ残った本は返本できる仕組みがある。(ネットの憶測は)事実無根です」と明確にこれを否定する。
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