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中国の「テスラ・クローン」EVが、イーロン・マスクを襲う

イーロン・マスク率いるテスラモーターズが進める、ハイパワーでかつスタイリングの優れた電気自動車(EV)開発。そこに、中国の有力者が目をつけないわけがない。同社は「特許のオープンソース化」を謳っているが、その思想が仇ともなりうる自体が起こっている。

 
 
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TEXT BY RENE CHUN

WIRED NEWS(US)

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    1/12テスラ「Model S」によく似た中国自動車メーカーの電気自動車
    PHOTOGRAPH COURTESY OF YOUXIA

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    2/12本物のテスラ「Model S」PHOTOGRAPH COURTESY OF NEWSPRESS USA

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    3/1228歳の企業家ホワン・シウヤンが開発した「Youxia RangerX」
    PHOTOGRAPH COURTESY OF YOUXIA

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    4/12Youxia RangerXの内装は、右にあるタッチスクリーンまでもそっくりだ。

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    5/12台湾企業の開発した電気自動車「Thunder Power」PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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    6/12Thunder PowerはModelSより108マイル長い走行距離(373マイル)を走れるという。
    PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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    7/12PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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    8/12Thunder Powerの内装。PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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    9/12一番の強豪と目される、Le*Car。IMAGE COURTESY OF LETV

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    10/12IMAGE COURTESY OF LETV

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    11/12「 Range Rover Evoque」のほぼ正確なコピー自動車。PHOTOGRAPH COURTESY OF RANDWIND

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    12/12ランドローバーはLand Wind社を提訴している。PHOTOGRAPH COURTESY OF RANDWIND

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テスラ「Model S」によく似た中国自動車メーカーの電気自動車
PHOTOGRAPH COURTESY OF YOUXIA

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本物のテスラ「Model S」PHOTOGRAPH COURTESY OF NEWSPRESS USA

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28歳の企業家ホワン・シウヤンが開発した「Youxia RangerX」
PHOTOGRAPH COURTESY OF YOUXIA

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Youxia RangerXの内装は、右にあるタッチスクリーンまでもそっくりだ。

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台湾企業の開発した電気自動車「Thunder Power」PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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Thunder PowerはModelSより108マイル長い走行距離(373マイル)を走れるという。
PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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Thunder Powerの内装。PHOTOGRAPH COURTESY OF THUNDER POWER

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一番の強豪と目される、Le*Car。IMAGE COURTESY OF LETV

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IMAGE COURTESY OF LETV

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「 Range Rover Evoque」のほぼ正確なコピー自動車。PHOTOGRAPH COURTESY OF RANDWIND

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ランドローバーはLand Wind社を提訴している。PHOTOGRAPH COURTESY OF RANDWIND

「コンシューマーレポート」というシステムそのものを根底から覆すほど優れた評価(日本版記事)を得たテスラモーターズ(テスラ)の「Model S」を酷評するとしたら、それは「価格」について、であろう。同社の電気自動車(EV)セダンはあまりに高額で、その値段は71,000ドル(約860万円)からだ。先月お目見えしたSUV「Model X」に至っては、143,000ドル(約1,700万円)の値が付けられた。

テスラは、2017年にはより小型で手頃な価格の「Model III」を発表すると明言している。同社CEOのイーロン・マスクは、その35,000ドル(約420万円)という価格が、彼らの長期的な採算性や成長に疑問をもつ投資家や批評家に対してポジティヴなメッセージになることを睨んでいる。

労働力が依然安価な中国では、サプライチェーンが巨大かつ柔軟で、知的財産の考え方はかなり曖昧だ。意欲的な自動車産業の有力者のなかには、テスラを安く売る、つまり“パクる”ことを考える者がいる。彼らが考えているのは、Model Sとほぼそっくりなクルマをつくり、本物よりかなり安い値段で売ることだ。

これはなにも、テスラだけではなく、ランドローバーは自分たちのSUVとそっくりなクルマをつくっている中国企業に製造中止を働きかけたが、ダメだった。さらにテスラの場合、彼らは方針としてセダンをつくる技術を「オープンソース」にしている。

EVに対する需要は増加している。急拡大する自動車市場は大気汚染や気候変動といった深刻な懸念をもたらす。それゆえ北京は中国全体で2020年までに500万台の「新エネルギー自動車」を期待している。しかしテスラは国内生産のEVと同じ税控除が与えられないため不利で、中国では高い税率の対象だ。

マスクは中国にも販売を拡大したいと考えているが、“自動車クローン戦争”の餌食になってしまうかもしれないのだ。

※この翻訳は抄訳です
 
 
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