韓国市場に日本車が大攻勢、VW不正問題が追い風に

韓国市場に日本車が大攻勢、VW不正問題が追い風に

 日本車が一挙に上陸を果たしている。「フォルクスワーゲンの排ガス不正」で国内の輸入車市場を握っていたドイツ車の「クリーンディーゼル」のイメージが揺るぎ始めたことで、トヨタ、レクサス、日産、インフィニティ、ホンダなどの日本車メーカーは、環境配慮型を強調したハイブリッド車を先頭に立て、いち早く動き出している。

■日本車の新車攻勢、環境配慮型を中心に増える販売台数

 今年に入って9月までに日本車は国内で2万841台が売れた。前年同期間に比べて21%(3648台)も増えた。特にレクサスの環境配慮型自動車の顔ともいえる「ES300h」は、部分変更モデルの発売開始以降、販売台数が8月(53台)に比べて約1000%増の529台が売れた。先月に比べて30%近く販売台数が減ったフォルクスワーゲンの「パサート 2.0 TDI」(583台)と BMW「520d」(570台)に次いで販売台数6位にのし上がった。

 韓国トヨタの関係者は「『環境に優しいハイブリッド優先戦略』を引き続き推し進めていく。今後韓国市場でレクサス(6モデル)に比べて相対的にラインアップが少ないトヨタのハイブリッド車を新たなラインアップとして投入していく計画だ。これによってレクサスのSUV(スポーツタイプ多目的車)ハイブリッドである『RX』はフルモデルチェンジされ来年初めに発売される予定で、トヨタの第4世代『プリウス』(フルモデルチェンジ)の国内発売も検討中」と発表した。

 日産は今月から最高級スポーツセダン「マキシマ」をアジアで最初に国内発売した。価格は4370万ウォン(約460万円)。「マキシマ」は日産でロングセラーを誇るモデルの一つで、1981年の発売開始以降、35年間で7回にわたるフルモデルチェンジを経て今年下半期には第8世代モデルへと進化した。日産の関係者は「『マキシマ』は14年連続で『世界10大エンジン』(米Ward's Auto)に選ばれたVQエンジンを搭載し、最高出力303馬力の力強いパフォーマンスを誇る。思い切ったコストダウンが図られており、すでに予約だけで150台を超えている」と話した。

 インフィニティはハイブリッド車の販売が追い風となり前月に比べて販売台数を65%も伸ばしている。特に高性能ハイブリッド車の「Q50S」は今年9月までに販売台数が昨年同期に比べて3倍以上となった。

 ホンダも8人乗りのSUV「パイロット」と大人気を誇るセダン「アコード」の2車種の新車を発売し、大々的なマーケティングに乗り出す予定だ。

李仁烈(イ・インヨル)記者
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