驚いております。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
南シナ海を巡って、アメリカがついに動きました。
アメリカ政府は、中国が主権を主張している、人工の島から12海里以内の海域で、アメリカ軍のイージス艦を航行させました。
今後、米中間で緊張が高まるものと見られます。
今夜は、ワシントンと北京で取材に当たっている、担当記者と中継でつないで、今後の展開を占っていきます。
まず事態が大きく動いたきょう一日を振り返ります。
東京湾を航行するアメリカ海軍のイージス艦ラッセン。
きょう、中国が主権を主張する南シナ海の海域に入った船です。
震度6弱の地震のため、鉄道が全面運行停止中です。
東日本大震災のあとには、東京湾で帰宅困難者を運ぶ訓練にも参加していたこの船。
アメリカ海軍第7艦隊に所属し、平成17年に横須賀基地に配備。
高性能レーダーを搭載し、ミサイルも発射可能です。
ひそかに横須賀基地を出て向かった先が。
南シナ海です。
南シナ海の南沙諸島、英語名・スプラトリー諸島では、今、中国が浅瀬を埋め立てて、人工島を造成しています。
強大な軍事力を誇示する中国。
海軍も増強し、積極的に海洋進出を進める構えを示しています。
アメリカはこれまで、中国と対じすることを避けているとも指摘されてきましたが。
そしてきょう午前。
日米外交筋によりますと、アメリカ政府は、中国が主権を主張する、スビ礁の人工島から12海里以内の海域で、イージス艦ラッセンを航行させました。
12海里以内の航行を目的とする今回の作戦。
どのようなねらいがあるのでしょうか。
国際法で、領土から12海里は、領海と認められています。
中国政府は、人工島を造成することで、主権を主張。
これに対し、人工島は領海の基点にならないとするアメリカ。
中国の主張を認めないことを明確に示すため、今回、この海域に入ったのです。
一方、中国では、外務省の報道官がアメリカに警告しました。
報道官は、人工島で滑走路などの建設をさらに進めることを示唆しました。
また報道官は、ラッセンの航行に対し、監視、追跡、警告したと強調したものの、中国の軍艦が現場の海域で対応したのかどうかについての質問には、明確に答えませんでした。
米中の関係筋によりますと、中国外務省は、夕方、北京駐在のアメリカのボーカス大使を呼んで、正式に抗議。
ボーカス大使は、人工島を造成して、主権の主張を強めることを認めないアメリカの立場を伝えたということです。
ついに動き始めたアメリカ。
今後、中国との間で緊張が高まることが予想されます。
アメリカ政府がイージス艦を航行させた南沙諸島は、およそ200の島や岩礁、浅瀬からなり、中国のほかにフィリピンやベトナム、マレーシアなどが、領有権を主張しています。
日米の外交筋によりますと、イージス艦は、こちらのスビ礁から12海里、およそ22キロの海域の内側を通ったということです。
そして、こちらは先月撮影された、そのスビ礁の衛星写真です。
戦略爆撃機が離着陸できる、3000メートル級の滑走路を建設する動きが、確認されています。
そのスビ礁に限らず、中国はこの南沙諸島で、人工島の造成を急速に進めてきています。
例えばこちら、これはミスチーフ礁という所なんですけれども、これ4年前に撮影したものなんですが、この時点では、岩場や浅瀬に居住施設を作って、細々と実効支配をしているという様子が見て取れるんですけれども、ところがその後、おととしから、多くの岩礁で急速に埋め立てを進めてきています。
例えばこちらは、ファイアリークロス礁という所なんですが、去年の8月の段階では、これ、ほとんど埋め立ての様子は見えていません。
しかし、1年余りたちますと、3000メートル級の滑走路がほぼ完成しているのが確認できます。
アメリカのシンクタンクの分析では、埋め立ては7つの人工島で12平方キロ以上に及んでいて、アメリカ軍は、最新鋭の戦闘機や、ミサイル施設が配備されることになれば、中国が南シナ海全域を実効支配することも可能になると、強い警戒感を示しています。
中国はさらに、こんなことも主張しています。
こちら、九段線と呼ぶ境界線で、この範囲全部に、中国に管轄権があるとしているんです。
フィリピンやベトナムなどが領有権を主張する島々が、すっぽりと囲われています。
こうした強硬姿勢に出る中国に対して、アメリカは警戒感を強めています。
イージス艦を派遣したアメリカの動きを受けて、各国から反応が相次ぎました。
南シナ海で、中国と対立するフィリピンは。
安倍総理大臣は、訪問先のカザフスタンで、記者団に対し、基本的にはアメリカ軍の行動の一つ一つについて、コメントすることは控えたいと述べました。
その上で、国際法にのっとった行動であると理解している。
南シナ海における大規模な埋め立て、拠点構築、現状を変更し、緊張を高める一方的な行動は、国際社会の共通の懸念だ。
わが国は開かれた自由で、平和な海を守るため、同盟国であるアメリカをはじめ、国際社会と連携していく考えだと述べました。
ここからは、ワシントン支局の田中支局長と、中国総局の逵記者に聞きます。
まず田中さんに聞きたいんですが、田中さん、アメリカではこの計画、これ以前から取り沙汰されていたと思うんですが、なかなかアメリカは動かないなという印象もあったんですが、なぜこの時期になって、実行したんでしょうか?
アメリカ政府は、ことし5月ごろから計画を検討してきたと見られるんですけれども、中国との対立、そして地域の緊張を高めたくないという立場から、外交的な働きかけを優先してきました。
しかし中国が、その足元を見るかのように、南シナ海の実効支配をますます強めていったことに、いらだちを募らせ、最終的には先月末の米中首脳会談でも、習近平国家主席が強硬姿勢を崩さなかったことで、オバマ大統領も許容しきれなくなり、実行に踏み切ったものと見られます。
逆にここで、行動に移さなければ、南シナ海における中国の主権の主張を事実上、認めたものと見なされかねないうえ、中国による軍事拠点化につながるおそれがあり、そのリスクは、行動した場合のリスクを上回るという判断に至ったのだと思います。
一方、北京の逵さんに聞きますが、中国政府は、このアメリカのイージス艦の派遣を想定していたんでしょうか。
可能性はあると見ていたんでしょうけれども、避けられるなら避けたいと考えていたと思います。
中国は習近平国家主席の訪米に合わせて、アメリカ主導の国際秩序に挑戦するつもりはないというメッセージを、繰り返し発していました。
今月中旬に北京で開かれた、安全保障問題のフォーラムでも、中国軍の制服組のトップが、演説で人工島の話を持ち出しまして、たとえ領土主権に関わる問題であっても、われわれは武力に訴えるようなことを、軽々しく言わないなどと強調していました。
なんとか軍艦の派遣を思いとどまらせたいという意図があったと見られます。
しかし結局、派遣が行われてしまって、アメリカとの間の、溝の深さを痛感することになりました。
逵さん、中国は激しく反発しているようではあるんですが、では今回の事態を受けて、中国が滑走路などの人工島での施設の建設ですね、これを断念するということはありうるんでしょうか?
それはありませんね。
中国外務省のきょうの記者会見では、どんな対抗措置を取るのかという質問が相次いだんですけれども、報道官は、具体的なことは言いませんでした。
ただ、繰り返し、緊張が作り出されるようならば、われわれの能力の建設を強化、加速せざるをえないだろうと述べました。
人工島の軍事拠点化を進める可能性を示唆しました。
一方で、来週には中国海軍の艦艇が、アメリカの港を訪問する予定でして、今後もアメリカとの軍事交流は深めていきたい考えなんです。
南シナ海の島々の領有権を争う東南アジアの国々とは、対話で解決したいという姿勢を強調しています。
アメリカとの衝突を避けたいというのが、中国の本音でして、交流や対話は続けながら、南シナ海で、少しずつでも、実効支配の範囲を広げていく方針に変わりはありません。
ワシントンの田中さん、今、中国側からは、中国が建設を断念することはありえないんではないかということなんですけれども、ではアメリカは、今後どうするか。
引き続きやはり12海里以内を航行するということを続けていくのかどうかということですね。
いずれにしても、中国に対してアメリカはどういう対応を取っていこうというふうにワシントンでは考えられているんでしょうか?
アメリカとしましては、今回の行動は、あくまでも国際法で認められた航行の自由を守る活動の一環という位置づけで、今後も継続していく構えです。
派遣する艦船の種類など、具体的な行動は中国の反応も見ながら、検討していくことになると思います。
その一方で、アメリカとしても、中国との衝突はなんとしても避けたいところで、海と空での危機回避のルールを設けるとともに、米中間の軍事交流も続けています。
また、来月のAPEC・アジア太平洋経済協力会議の首脳会議の場などを通し、地域の関係国とともに、外交的な働きかけも強めていく方針です。
ただ、中国側がこの問題で、すぐに立場を軟化させると楽観しているわけではありません。
アメリカ政府は今後も、対話と圧力の両面を強化し、特に滑走路など、中国の軍事拠点化につながる施設の建設を食い止めたい考えです。
ここまで、ワシントン支局の田中支局長と、中国総局の逵記者に聞きました。
南シナ海は、日本にとって重要な海上交通路、シーレーンが通っています。
南シナ海での軍事的な緊張の高まりは、シーレーンの維持、そして、世界の成長センターとして存在感を高める、東南アジアの経済の安定にも影響を及ぼしかねません。
目が離せない状況が続きます。
安倍総理大臣は、訪問先のカザフスタンで記者団に対し、アメリカ政府が、中国が主権を主張する南シナ海の人工島から12海里以内の海域でイージス艦を航行させたことについて、国際法にのっとった行動だとして理解を示したうえで、平和で自由な海を守るため、アメリカ政府や国際社会と連携していく考えを示しました。
この中で安倍総理大臣は。
基本的には、アメリカ軍の行動の一つ一つについてコメントすることは控えたいと述べました。
その上で、国際法にのっとった行動であると理解している。
南シナ海における大規模な埋め立て、拠点構築、現状を変更し、緊張を高める一方的な行動は、国際社会の共通の懸念だ。
わが国は開かれた、自由で平和な海を守るため、同盟国であるアメリカをはじめ、国際社会と連携していく考えだと述べました。
また安倍総理大臣は、民主党など野党側が臨時国会の召集を求めていることについて、来月以降、日中韓の首脳会談や、G20サミットなど、国際社会や日本にとって重要な会議がめじろ押しだ。
また同時に、重要な来年の予算編成を進めなければならないという事情も考慮し、与党とも相談しながら、最終的に決定していきたい。
また通常国会の召集時期についても、まだ何も決まっていないと述べました。
さらに、今年度の補正予算案について、一億総活躍社会の実現は、政権の最大の課題で、総力を挙げて取り組んでいく。
国民会議を開催し、11月中にも、緊急に実施する対策第1弾を取りまとめる考えで、予算が必要なものは適切に対応し、その中で、補正予算で対応すべきものがあれば、しっかりと対応していかなければならない。
またTPP協定の実施によって影響が出る分野や、時期という観点を踏まえ、効果的な政策大綱を策定し、必要な予算は補正予算を含めて検討すると述べました。
野党側からは、野党の連携を巡って、発言が相次ぎました。
民主党の岡田代表は講演で、おととい投票が行われた、宮城県議会議員選挙で、民主党が議席を減らしたのは、安倍政権の批判票の受け皿になっていない結果だと述べ、来年の参議院選挙に向けて、ほかの野党との候補者調整に取り組む考えを強調しました。
民主党の岡田代表は、宮城県議会議員選挙で、民主党が選挙前から2議席減らし、5議席にとどまったことを受けて。
自民、公明両党に対抗するため、維新の党や共産党など、ほかの野党との候補者調整に、引き続き取り組む考えを強調しました。
宮城県議会議員選挙で、4議席から8議席に倍増させた共産党。
志位委員長は、来年の参議院選挙で、与党を過半数割れに追い込むため、民主党などと協力関係を構築したいという考えを強調しました。
そして混乱が続く維新の党。
執行部は執行役員会で、大阪市の橋下市長が近く結成する新党に参加する議員らが、独自に党大会を開き、解党を決議したことについて、党大会は無効だとして解党には応じず、出席した議員の処分を検討する方針を確認しました。
参議院では、もともとの会派、維新の党から退会させられた執行部側の5人が、新たな会派、維新の党
(参議院)の結成を届け出ました。
維新を名乗る会派が、参議院に2つ存在することになります。
一方、維新の党を離党した大阪府の松井知事は、維新の会という地域政党を、維新の新党の地方組織として、各地で発足させたい考えを示しました。
次です。
横浜市のマンションで、傾きが見つかった問題。
くいのデータの改ざんに関わった施工管理者が担当した物件が、明らかになってきました。
その物件の中には、800人の子どもが通う小学校や、最先端の実験施設も含まれていました。
岐阜県大垣市の小学校です。
800人余りの子どもたちが通うこの学校の工事を、くいのデータの改ざんに関わった旭化成建材の施工管理者が担当していたことが明らかになりました。
市の担当者が、校舎内を目視で点検した結果、傾きなどの異常は確認されず、児童の保護者にも文書で知らされました。
施工管理者が担当した物件の大部分が集中している東海地方ではきょう、少なくとも4つの市と村の公共施設で、くい打ち工事に関わっていたことが分かりました。
このうち3件は小学校です。
自治体によりますと、建物の異常は確認されていないということですが、各自治体は念のため、安全確認を進めることにしています。
さらに茨城県では。
東海村にある実験施設、Jパークの中の建物で、工事を担当していたことが明らかになりました。
この施設では、ノーベル物理学賞を受賞することが決まった、梶田隆章さんの研究テーマにもなった、素粒子の一つ、ニュートリノの実験を行っています。
対象の建物は、作り出したニュートリノをおよそ300キロ離れた、岐阜県の観測施設に発射する、心臓部ともいえるということです。
一方、発端になった横浜市のマンションでは、今夜、新たな動きが。
スーツを着た人が入っていきます。
マンション販売会社の担当者でしょうか。
袋を両手に持っている人もいます。
住民に対して、補償内容を示した文書が配られると見られます。
マンションを販売した三井不動産レジデンシャルは、今後の補償内容を、住民に文書で示しました。
その内容です。
同じ敷地内にある4棟のマンションすべてを建て替えることを基本として対応し、転居を希望する場合は、建て替えて分譲したときに想定される価格で買い取るなどとしています。
マンションの住民は。
そのマンションで行われたくいの工事については、国がいきさつを調査しています。
工事の元請けの三井住友建設によりますと、不足していたくいの長さは最大で2メートル。
事前の調査をもとにした設計と、実際の深さにずれがあったということです。
通常、長さが足りない場合は、元請け会社に連絡して作り直しますが、旭化成建材から連絡はなく、設計どおりのくいが、そのまま使われて、データが改ざんされていたということです。
国土交通省は、なぜ長さが足りないまま、設計どおりに工事を行ったのか。
三井住友建設や旭化成側から聞き取りを行うなどして、調査しています。
そして、今後の対策については。
外部の有識者などで作る委員会を設けることを、正式に明らかにしました。
委員会では、建築現場での施工管理の在り方や、データの確認方法など、再発防止に向けた具体策の検討を進める方針で、年内に中間報告をまとめることにしています。
国土交通省では、マンションの基礎工事などについての相談が相次いでいることから、専門家による電話相談の受け付け態勢を強化する対応も行っています。
なぜ今回の不正が行われたのか、解明されないままでは、不安が拭えない状況だと思います。
調査結果の公表とともに、建築現場の実態に即した再発防止策が今、求められています。
アメリカ軍普天間基地の移設計画を巡って、沖縄県と国が、法廷で争う可能性が現実味を帯びてきました。
政府はきょうの閣議で、沖縄県の翁長知事が、名護市辺野古沖の埋め立て承認を取り消したことは違法だとして、国土交通大臣が知事に是正を勧告し、従わない場合は、最終的に国が埋め立てを承認する、代執行の手続きを進めることを了解しました。
午後、宮崎市を訪れていた沖縄県の翁長知事。
翁長知事が今月13日に決定した、辺野古沖の埋め立て承認取り消し。
沖縄防衛局は、その翌日、国土交通省に対し、取り消しの無効を求めるとともに、取り消しの効力を一時停止するよう申し立てていました。
そしてきょう。
承認取り消しによって、普天間基地が抱える危険性が継続するなどとして、翁長知事の決定を一時、停止することを決めました。
さらに政府はきょうの閣議で、翁長知事の埋め立て承認取り消しは違法だとして、国土交通大臣が、翁長知事に是正を勧告し、従わない場合は最終的に、知事に代わって、国が埋め立てを承認する代執行の手続きを進めることを了解しました。
代執行に向けた手続きを巡っては、今後、国が行う勧告や指示に対する翁長知事の対応が焦点になります。
知事が拒否した場合、国は、代執行を求める行政訴訟を高等裁判所に起こす方針で、基地移転の是非が法廷で真っ向から争われる可能性があります。
また安倍総理大臣は、埋め立て承認の取り消しについて、記者団に対し、政府としては、埋め立て承認にかしはなく、これを取り消す翁長知事の処分は違法と考えている。
また埋め立て承認の取り消しは、普天間飛行場の危険性除去を困難とするわけであり、外交防衛上重大な損害を招くことにもなり、著しく公益を害することは明らかだと述べました。
今回の国の決定で、沖縄防衛局は、現在、中断している移設に向けた作業を再開できることになります。
名護市辺野古のアメリカ軍基地のゲート前にはきょうも工事中止を訴える人たちの姿が。
国の対応を批判する声が聞かれました。
移設計画に反対している名護市の稲嶺市長は。
そして、代執行の手続きを進めていくという国の方針に、沖縄県は。
沖縄県は、国と地方自治体の争いを調整する第三者機関、国地方係争処理委員会に審査を申し出る方針です。
複数の専門家によりますと、この場合、審査の対象になるかどうかが争われる見通しで、仮に申し出が退けられた場合は、高等裁判所に取り消しを求める訴えを起こすことができるということです。
国と沖縄県双方が裁判を起こす可能性が出てきた今回の事態。
今後の焦点について、専門家は。
政府は今後、代執行の手続きを巡り、どう対応するのか。
沖縄県と国の対立は、双方の対話を通じては歩み寄りの糸口を見つけられていないのが現状です。
仮に、国と沖縄県が法廷で争うということになりますと、20年前に、当時の大田知事が軍用地の強制収用を巡る代理署名を拒否し、双方が、対立して以来の、異例の事態となります。
次です。
学校でのいじめ対策につながるでしょうか。
異例の再調査の結果が、きょう公表されました。
文部科学省が、全国の学校に対して、いじめの実態調査をやり直すよう求めたところ、昨年度確認されたいじめは、18万8000件余りに上り、調査をやり直す前に比べて、3万件近く増えたことが分かりました。
5年前、いじめが原因の自殺で息子を亡くした、川崎市の篠平宏明さんと妻の真紀さんです。
亡くなった真矢さんは当時、中学3年生でした。
真矢さんの遺書です。
篠原さんは、息子がいじめに苦しんでいることに気付けなかったといいます。
同級生からプロレスの技をかけられる様子などが目撃されましたが、周囲は悪ふざけと捉え、いじめだと認識されることはありませんでした。
今回、いじめの実態調査がやり直されたきっかけも、一人の中学生の死でした。
死ぬ場所は決まっているんです。
ことし7月、岩手県矢巾町の駅で、中学2年生の村松亮さんが、列車にはねられ亡くなりました。
いじめを苦に自殺したと見られています。
学校の教職員は、机に頭を押さえつけるなどの行為を、人間関係のトラブルやからかいと捉えて、教育委員会にいじめはゼロと報告していました。
異例の再調査の結果、昨年度確認されたいじめは、18万8000件余りに上り、調査をやり直す前に比べて、3万件近く増えたことが分かりました。
今回、いじめの認知件数が増えた背景にあるのが、文部科学省の通知です。
短期間のうちに解消したいじめなども認知件数に計上し、対人関係のトラブルと捉えていた事例の中に、いじめとするべきものが含まれている可能性を踏まえて確認を求めました。
息子を亡くした篠原さんは、今回の再調査について。
ただ、戸惑いを感じる学校現場も。
鳥取県倉吉市の中学校です。
ことし6月の時点で、いじめはゼロと報告。
しかし再調査の結果、37件に増えました。
この学校では、毎年2回、アンケートを行って、いじめの把握に努めてきました。
悪口を言われた。
からかわれた。
これまでは、いじめにまでは至らないトラブルと判断していましたが、文部科学省が出した通知で今回、いじめとして計上したということです。
分かりにくいいじめを、どうやって判断していくのか。
大阪・吹田市のこちらの小学校が目指しているのは、いじめに気付いた周りの子どもが、みずから進んで、声を上げやすくなることです。
けんかといじめの違いを見分けるため、いじめについて、力の差があることや、繰り返し行われることなど、4つのキーワードで定義します。
その上で、いじめに気付いたときにどうすべきか話し合いました。
去年から始まった取り組みの結果、1学期に子どもたちから、いじめではないかといった報告が3件、寄せられました。
確かに、教員など、大人が気付かなくても、周りの子どもたちがいじめに気付いているということも少なくないですよね。
そうですね。
ですから先ほど、取材した小学校の取り組みね、それはやっぱり、そこをねらった対応だというふうにいってもいいんじゃないかと思うんですね。
とにかく小さないじめであっても、それを見逃さないためにはどうすればいいのか。
それを模索することが、いじめ対策に欠かせない、大切な一歩のように思います。
今の、このニュースのタイトルですが、3万人近くとなっていましたが、正しくは3万件近くでした。
失礼いたしました。
ニュースを続けます。
消費税の軽減税率を巡り、自民、公明両党が、与党協議をおよそ1か月ぶりに再開しました。
公明党は、税の負担感を緩和するため、酒類を除く飲食料品とする案を念頭に、対象品目をできるだけ幅広くするよう求めました。
これに対し自民党は、軽減税率による減収は、社会保障に影響を与えない4000億円程度までにとどめ、対象を絞り込むべきだという考えを示し、平行線となりました。
両党は、来月中旬までの合意を目指し、調整を急ぐことにしています。
マイナンバーを伝える通知カード。
日本郵便が配達にミスがあったと発表しました。
誤配達は初めてです。
日本郵便によりますと、きのう、千葉県浦安市で、住民から、届いた通知カードを確認したところ、別の人のカードだったと連絡があったということです。
誤って届けた通知カードは1通で、日本郵便によりますと、再発行のうえ、改めて配達し直されるということです。
日本郵便では、大変申し訳ありません。
配達時の住所や氏名の確認を徹底しますとしています。
20年前、大阪市で住宅が全焼し、小学6年生だった女の子が死亡した火事で、母親ら2人の裁判のやり直しが認められたことについて、検察が最高裁判所に特別抗告しない方針を決めたことが、捜査関係者への取材で分かりました。
これにより、母親の青木惠子さんと、内縁関係にあった朴たつひろさんのやり直しの裁判が行われ、検察が新たに出せる有力な証拠はないことから、無罪が言い渡され、確定する公算が大きいと見られます。
気象情報、井田さんです。
こんばんは。
冬を告げる白鳥です。
優雅な姿。
あっ、たくさんいますね。
こちらの山形県の池では、3000羽が飛来しているということです。
わー、迫力ありますね。
日が高くなり始めると、餌を求めて、周辺の田んぼに、一斉に飛び立ちます。
紅葉をバックに、見事な映像ですね。
美しいですね。
多くの白鳥は、来年の2月ごろまで、この池で過ごすということです。
結構ばたばたと、激しく飛ぶんですね。
けさもすごく、冷えたんですけれども、あしたはどうかというと、あしたの朝の気温は、少し高くなりそうなんですね。
そうですか。
ただ、朝よりも夜のほうが、気温の下がるという所もありそうなんです。
北風も加わって、あすの夜は冷えそうです。
具体的に数字を見ていくと、あしたの朝、きょうは札幌2度まで、きょう下がったんですけれども、あしたの朝は12度ですから、寒さは和らいでいきます。
日中は日ざしもあって、気温は高いんですけれども、あしたの夜からあさっての朝にかけて、ぐんとまた下がってきそうなんですね。
風も冷たいですから、夜のためにも暖かい格好を用意して、お出かけになってください。
ではあすにかけての天気図を見ていきましょう。
このあと前線が通過して、ざっと雨の降る所がありそうです。
この前線の通過したあとに、冷たい空気が流れ込んできます。
日本海側のほうから気温が下がってきそうです。
北風も強まって、夜にはひんやりとするでしょう。
では気温の変化を見ていきます。
朝の6時です。
朝の寒さは和らいでいきます。
北日本でも緑で10度以上の所が多くなりそうです。
午後3時です。
きょうよりもやや下がる所もありますが、20度前後から25度ぐらい。
この時期としては高いでしょう。
そして夜は、冷たい空気が流れ込んで、特に北日本では、10度を下回る所が多くなってきそうです。
各地の天気と気温を詳しく見ていきましょう。
五郎ちゃん、見に行ってきなって言われて。
恥ずかしい。
3連勝したいなと思います。
きょうは絶対にやり返します。
スポーツは佐々木さんです。
こんばんは。
五郎丸選手に、乙女心が刺激される気持ち、分かりますね。
まずはホッケー女子の日本代表です。
来年のリオデジャネイロオリンピックの出場が決定。
選手が抱負を語りました。
ホッケー女子の日本代表は、4大会連続4回目のオリンピック。
日本は自力での出場権獲得を逃していましたが、今月、ほかの大陸予選の結果を受け、繰り上がりで出場が決まりました。
大舞台へ臨むチャンスが巡ってきた選手たちは。
キャプテンの中川選手は、過去3大会すべてに出場しています。
頑張るぞ、おー!
体操の世界選手権は男子の予選が終了。
日本は1位となって、来年のリオデジャネイロオリンピックへの出場権を獲得しました。
25日の予選。
日本はエース、内村航平選手を中心に、全員が安定した演技を見せました。
特に10代の2人が力を発揮。
19歳の白井健三選手は、得意のゆかで、ただ一人、16点台をマーク。
同学年の萱和磨選手は、初代表とは思えない落ち着いた演技で、チームに勢いを呼び込みました。
日本は6連覇中の中国を抑えて予選1位が決定。
団体の8位以内に与えられる、オリンピック出場権を獲得しました。
個人総合では、6連覇がかかる内村選手が、王者の貫禄。
1位で予選を通過しました。
また種目別では平行棒の田中佑典選手など4人が決勝に進んでいます。
日本が37年ぶりの金メダルを狙う男子団体の決勝は、現地28日に行われます。
ラグビーワールドカップで活躍した、日本代表の五郎丸歩選手。
所属チームで練習を再開しました。
大会前とは状況が一変した今、何を思っているのでしょうか。
五郎丸選手を見ようと、平日にもかかわらず、120人のファンが詰めかけました。
所属するヤマハ発動機の練習に合流した五郎丸選手。
およそ1時間半、汗を流しました。
全体練習のあとには、居残りで個人練習。
キックが決まるたびに、拍手が送られていました。
ワールドカップでは、日本代表で最も多く得点した五郎丸選手。
帰国後は大忙しです。
テレビ番組への出演。
首相官邸への訪問など、一躍、時の人になりました。
初戦、南アフリカに勝ったあとの反響は、さすがに想像を超えていたといいます。
ワールドカップの戦いで、五郎丸選手は、技術と体力の差を感じませんでした。
しかし、唯一敗れたスコットランド戦。
前半、互角に戦いながら、後半、圧倒されたところに、課題を見いだしていました。
準備とハードワーク。
それは、ジョーンズヘッドコーチの下、日本代表が4年間続けてきたことです。
これは緻密な強化計画に裏付けされていました。
その継続は、表面的な部分ではなく、本質的なものでなければ意味はないと考えています。
2019年、日本でのワールドカップにつなげるために、五郎丸選手は、これからも努力を続ける覚悟です。
その国内トップリーグなんですけれども、来月13日に開幕。
五郎丸選手が所属するヤマハ発動機は、14日に初戦を迎えます。
日本代表で活躍した選手たち、登場しますから、五郎丸選手も、体と体がぶつかる音など、ぜひ、会場で感じてほしいと、話していました。
国内で見られるいい機会ですよね。
プロ野球・中日からドラフト1位で指名された、東海大相模高校の小笠原慎之介投手。
球団から指名あいさつを受けました。
よろしくお願いします。
東海大相模高校には、中日のスカウト部長など3人が訪問。
小笠原投手に交渉権を獲得した際のくじが贈られました。
ことし夏の甲子園では、チームの45年ぶりの優勝に貢献。
新たな世界でも自分の強みを生かして勝負する考えです。
こちらは巨人から1位で指名された、立命館大の桜井俊貴投手。
巨人のゼネラルマネージャーなどから指名のあいさつを受けました。
背番号も決まりました。
さあ、プロ野球日本シリーズは第3戦です。
ここまで2連勝のソフトバンクなんですが、勝てば日本一に王手となります。
ヤクルトは神宮球場で巻き返しを目指します。
本拠地に戻ってきたヤクルト。
選手たち、表情、きりっと引き締まって、練習に熱が入っています。
一方のソフトバンク、神宮球場での試合は去年6月以来となりますが、選手会長は自信を示しました。
このあとの試合なんですけれども、現在も続いています。
映像でお伝えすることができません。
9回表ですね。
ヤクルトが8対4でリードしています。
これ今、アップでご覧いただいていますけど、1回から振り返っていきましょう。
試合はヤクルトの山田選手が、1回にこのシリーズ初ホームランとなる2ランを打って、先制しました。
同点で迎えた3回の第2打席でもソロホームランを打ちました。
これで2打席連続ですよね。
このあと、ソフトバンクが4回と5回に、1点ずつ奪ってリードしますが、山田選手が、5回の第3打席でも、この試合3本目のホームランとなる2ランを打って、再び逆転。
これで3打席連続ホームランとなったんですね。
1試合3本ホームランが出るのは、日本シリーズ史上初めて。
そうなんですか。
山田選手もう止まらない勢いなんですが、試合はこのシリーズで初めてヤクルトがリードして、終盤に入りました。
たった今、試合が終わったようですね。
得点は変わらず、8対4のまま?
8対4のまま、終わったということでよろしいでしょうか。
ヤクルトは日本シリーズ初勝利となりました。
さて、空中都市として知られる、南米ペルーのマチュピチュ。
そのマチュピチュ村と、日本の村が、友好都市になりました。
世界遺産で行われた式典です。
世界各地から、友好都市の申し込みが寄せられる中で、マチュピチュ村が選んだのは。
こちら、人口およそ8500人、のどかな福島県大玉村でした。
役場には記念の横断幕が掲げられました。
誘拐されたノゾミは水の中へ消えた
2015/10/27(火) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽中国領海主張の南シナ海に米艦艇▽沖縄県知事に是正勧告へ[二][字]
南シナ海の中国が領海主張海域に米イージス艦・米中間の緊張高まる▽辺野古埋め立てをめぐって国交省が沖縄県知事に是正勧告へ▽ラグビー五郎丸選手が語る次回W杯への抱負
詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:24168(0x5E68)