生字幕放送でお伝えします
焼きたての焼き芋だよー!これからの季節にぴったりな焼き芋です。
湯気が出てますね。
いただきます。
おいしい!きょうの「ひるブラ」はこの焼き芋を、さらに引き立ててくれるものです。
ね!千野さん。
それが、こちらの白い粒。
ご覧の皆さんなんだか分かりますか?
塩なんです。
焼き芋のためだけに作られた焼き芋専用の塩。
早速ふりかけて食べてみましょう。
いただきます。
さらっとしてますね。
大きさは、0.2ミリなんです。
家庭にある食卓塩の半分の大きさなんです。
粒が小さい分ほくほくの芋になじみやすくて甘みを引き立ててくれるんですね。
いただきます。
やさしいお味ですね。
甘みが引き立ちます。
よりおいしく食べられる。
モトさん焼き芋専用の塩なんてすごくないですか。
お芋、食べるのに合うね。
君は、本当に。
おいしそうだもの。
塩はいいよね、塩は原点だもんね。
この焼き芋のようにそれぞれの料理に合わせて作られた塩がたくさんあるんですね。
それが高知県の田野町で作られているんです。
アユの塩焼き専用の塩です。
そして、山芋の天ぷら。
から揚げ専用のお塩。
こちら、納豆専用のお塩です。
豆腐専用のお塩。
焼き鳥専用のお塩。
焼きナス専用のお塩もあります。
高知といえばかつおのタタキ!ポン酢で食べるのが一般的なんですが塩で食べると、さらにおいしいんですよね。
塩タタキっていうのは高知に行ったときに食べられんだけど新鮮じゃないとだめなんだよねかつおがね。
きょう、おろしたてです。
専用の塩は0.8ミリで白色なんですね。
さっきより粒が大きいんですけど溶けずにおいしく食べられるんです。
しかも、食べたときに食感が楽しめるように工夫されているんですね。
いただきます。
分かります?塩、ついてるの。
いただきます。
塩がね、舌に残るんですよね。
おいしいです。
これが高知ならではの食べ方。
しかも専用のお塩でということです。
実は、料理それぞれに専用のお塩が作られていてその数なんと300種類あるんです。
これ見てください。
こんなに大きい結晶のお塩。
同じ海の塩だよね。
粉みたいなものも…。
全部、味が違うんです。
これだけ作り分けられるので今、世界のレストランや料理人から注文が入っているそうですよ。
その塩の原料となるのはこの近くでとれる太平洋の海水なんです。
高知市から東へおよそ50km。
太平洋に面した場所に私がいる田野町があります。
美しい海岸線ですね。
その先に見えてきたのは…。
3棟のハウスとタワー。
ここで塩が作られているんです。
まずは、手前に見えるタワーに塩作りの秘密があるんです。
千野さんが最上階に向かっているそうなんですが着いたでしょうか。
着きました!モトさん、見えてますか?
でかいね、見えてるよ。
高さ10m先ほど上空から見ていただいたタワー。
ここで、塩作りのスタートとなるんですけどここで何の作業をしているかというと噴水みたいに水が吹き出してますよね。
海水です。
これが塩の原料になります。
その下を見ていただくと布が張り巡らされていてこれが、塩作りの秘密です。
これを伝って上から下に流れて、また上に戻してという循環を1か月かけて濃度を上げているんです。
自然の力をかけて、ゆっくりと。
その間に不純物も取り除かれると。
この途中段階の塩をちょっと、なめてみたいと思います。
辛い…。
でも、不純物がないのでえぐみがなくておいしくなり始めてますね。
この田野町の塩なんですけどこちら、見てください。
真っ青な空の色を映したきれいな太平洋、ここからくみ上げているんですけども特別な塩なんです。
その秘密は、海ではなくて陸。
見えてきました画面の奥、北にあります四国山地。
山のミネラルが重要なんです。
そこから流れ下っている奈半利川。
ここを伝って山のミネラルが海に注ぎます。
そして、海のミネラルと合わさってこの河口で混ざるんですね。
まさに河口から、この塩は海水をくみ上げているんです。
これ、いくらでも材料あるからいいね。
なくなることないからね。
元手はそうですね。
ただダブルミネラルということでこの魅力分かっていただけましたかね。
このうまい海水を使って塩作り、ハウスで岡本さんにご紹介していただきます。
ハウスの中でどうやって塩を作るのかその秘密に迫りたいと思います。
ちょっと見せていただいてもよろしいですか。
うわ、暑いですね。
今回は特別にハウスの中に入らせていただきました。
見てください、木箱がずらり。
これ、中に入ってるのは先ほどのタワーで濃縮した海水なんです。
それにしても、ちょっとハウスの中暑いんで、今回脱いでもいいよという許可をいただいているので脱がせていただきます。
どんどん脱げ!
今の温度は下側が温度なんですけど50度、超えてますね。
このハウスの中の温度は高いときには70度にもなるそうで塩の結晶ができやすいように高温に調節されているんですね。
実は、ここの塩作りは太陽の熱だけで海水の水分を蒸発させ塩の結晶を作ってるんです。
皆さん、小学校のころやりませんでした?塩水を火にかけて水分を蒸発させたら結晶ができるっていうやつ。
やらなかったな。
やりませんでした?ここでは、それをゆっくりと4か月かけて太陽の熱だけでやってるんですよ。
いい結晶ができるんだろうな。
じっくり時間をかけることでうまみを逃がさず、壊さずにおいしい塩に育てることができるんです。
下を見てください。
木箱の下に、結晶がびっしりあるんです。
まるで塩の鍾乳洞なんですね。
放っておいても自然に塩ができてしまう塩が育ちやすい環境なんです。
きれいですよね。
この環境の中で職人が手を加えることで300種類の塩を作り出しているんですがその様子を見せていただきたいと思います。
この方が塩作りの名人。
田野屋塩二郎さんです。
こんにちは。
名人です。
田野屋塩二郎です。
芸名だよな?塩二郎ってのは。
これは僕の師匠が付けてくれた名前ですね。
塩屋の屋号といいますか。
覚悟を感じるね、その名前は。
この中今、すっごい暑いんですけど夏場とか大丈夫ですか?
真夏の昼間は70度を超えてきますね。
倒れたりとかは大丈夫ですか。
僕らは慣れてるんであれですけど素人の方には地獄の1丁目と呼ばれています。
塩の作り方を実際に教えてもらいましょう。
教えてもらうのは先ほどいただきましたかつおのタタキ専用の塩です。
完成形は0.8ミリのやつですね。
その過程を3段階に分けて並べてもらいました。
まずはハウスに入れて1か月目。
結晶はなくて海水のままなんです。
まだないですよね、結晶。
このときの育ての方のポイントは。
愛情100%ですね。
何も手を加えていませんから愛情のみ。
ゆっくりゆっくりやさしく子どものように育てる。
海水濃度を均一にするために隅々までやられるそうです。
2か月たった木箱です。
これ、なんとなく下に形が見えているというか。
このときのポイントはなんですかね。
これはまだ塩が出てるというよりはカルシウムが結晶しているんですね。
水の中に漂ってるの分かりますかね。
これで今、ちょうど塩の赤ちゃんがうまれてきてる状態です。
初めて出ている塩です。
完成に近づいている結晶がこれです。
0.8ミリの大きさになってきてます。
モトさん、その姿もっとよく見てみたいですよね。
特別に用意しました塩専用カメラ。
撮っていきたいと思います。
見えてますか、この結晶。
すてきですよね。
きらきらしてますね。
このときの混ぜ方のポイントがあるんですよね。
一番仕上がり間近で重要なのは塩の声を聞くことですね。
塩が何をしてほしいか何を訴えかけてきているかを聞くのが一人前になるポイントですね。
聞いてみたくないですか。
本当に声するのかよ。
いきます、塩専用マイク!お願いしていいですか。
聞こえます?シャリシャリって。
聞こえる、聞こえる!
塩の声の違いとかあるんですか。
高いとか、低いとか塩のぶつかり合う声ですね。
これを聞き間違えちゃうと塩の味が悪くなるので。
高い音ですと味がのってないんですよね。
低い音、それが一番おいしい塩の出来上がりの音ですね。
この塩の状態は?
これは最高ですね。
鈍い、低い音がしてますね。
真ん中に集めてるのってなんか理由はあるんですか?
これは混ぜ終わったあとに真ん中に丸く集めるのは余白の水のところが均一の濃度になるように真ん中で円なんですね。
いかがですか?モトさん。
こんなに丹念に時間をかけて作るんだね自然に作るっていうのがすごいね。
こちらのお塩はもう完成に近い状態ですか?
もうきょうの午後にとろうと思って完成ですね。
この作業、毎日、日の出から日の入りまで1時間ごとに塩の様子を見ながら混ぜ方を微妙に変えて結晶の形や色が異なる300種類の塩を作り出すんです。
自然の力と名人の技でまさに手塩にかけて作り出される塩。
これから塩を使った料理を数々、紹介していきたいと思います。
千野さん!
やっぱり塩二郎さんの塩の作り方具体的に見ていただきますと番組の最初に見ていただいたこうした塩の数々改めて見ていただくとあんなふうにすると形の大きいものですとか細かい塩ですとか…。
どうやって、形を…。
小さくするのはやっぱ違うのかな。
どこの工程で。
伺うと同じ4か月かけてもこの大きさは全然、違うものができるそうでその声、混ざり具合ですとか摩擦の音を聞いて調整していくそうです。
この大きさの違う味の違う塩を使った料理を食べていただきましょう。
私、エプロン姿で何をやっていたかっていうと料理をちょっと調えていましたので食べていただきましょう。
塩二郎さんのおすすめそれがなんと、ごはん。
ごはん専用の塩。
早速、かけてみてください。
一番、塩のおいしいのが溶け始める瞬間なんですね。
それが一番、顕著に出るのがごはんです。
ぜひ、今です!
いただきます。
今でしょ!
うん!ずっと食べてられますね。
まろやかな塩みというか…。
塩の味がまろやかになってごはんはどうですか?
ごはんの甘みが引き立つといいますか。
本来の味が引き立つんだよね。
そして、田野屋塩二郎さんという名前のとおりこの田野町に愛情を注いでいるので塩二郎さん、この地元の食材にこだわった料理の塩も作っています。
地元で育てられている赤牛専用の塩です。
これね、にんにくを丸ごと、どぼんと入れて色づけと香りづけをしているそうです。
いただきますね。
口に入れて塩が溶けてくるとにんにくの香りがします。
合いますね、お肉に。
これ、塩二郎さんの計算どおりですか?
計算どおりです。
食べたときに香りが広がらないと本物じゃないですからね。
やっぱりかみしめて味わっていただきましたね。
塩二郎さんは職人ではあるけれどプロデューサーでもありますね。
そんなことないですよ。
ただ、暇ですからね。
いろんな塩を考えてます。
1日1時間ごとに混ぜるなんてとても暇じゃないですよ。
ちょっとしたマニアですよ。
そして、地元のという中でも特にアユ。
これがこだわりが強くないとできないんですよね。
先ほど原料でご紹介した奈半利川のアユなんですがアユって川ごとに味が違うんですね。
それに合わせてる塩なんです。
この塩の特徴って塩二郎さん、アユに合わせた?
そうですね。
奈半利川のはらわたっていうのがちょっと苦みが強いんです。
それに合わせた塩ということでわざと苦い塩にしています。
甘い塩を足すんじゃなくて。
マグネシウムを多く結晶させていますのでアユが引き立っていますね。
さらに仕上げのお塩をかけましてがぶっといきますよ!いただきます。
全然、お塩の味、違いますね。
ありがとうございます。
ちょうど、このはらわたのところ食べたんですけどその苦みに合う感じです。
より苦くなってうっ…ってなるのかと思ったらそんなことないんですね。
全然、すっきりとした爽やかな感じに。
新鮮なものは塩で食べるのが一番なのよ。
それで塩がいろんなのがあるというのは夢のようだね。
高知は、新鮮な食材田野町ありますからね。
三菜もありますしそれをすべて300種類の塩で味わい尽くせるという。
これだけたくさんの塩を地元に密着した塩を作っているのにはやっぱり、理由がありまして実は塩二郎さんって東京出身なんですよ。
東京から塩作りがしたいと別の高知県の町で修業をして、7年前に受け入れ先を探したときに田野町がぜひうちでやってくれと受け入れたと。
やっぱりよそから来た人間を快く受け入れてくださったんでここで日本一になるしかないでしょう。
なんで塩を作ろうと思ったんですか?最初のきっかけは。
不純ですよ。
ただ、サーフィンが好きだっただけです。
海のそばにいたい。
きっかけはなんだっていいんですよね。
海の近くを探したら単純だから、塩しか思いつかなかったですね。
味わい尽くした中で締めのデザートを別腹でご用意いたしました。
俺、好きなんだ塩アイスクリーム。
こちらバニラに合わせたのがこれね、青とオレンジの。
食用のバラの色素を混ぜて塩を作ったと。
これを味わっていただきましょう。
これ今、トレンドらしいですね。
ただ、食べるだけではなくて見た目から食べると。
いただいちゃいます。
イタリアンのシェフがデザート用に注文したと。
お塩の粒が大きいじゃないですか。
だから本当にシャリシャリかめるんですよね。
食感まで考えて作っています。
辛くないです。
本当に、バニラのいい味を引き立ててますね。
塩アイス、ことごとくモトさんにお届けできなくてすいませんね。
塩二郎さんこれからも日本一目指して頑張ってください。
ありがとうございます。
頑張ります。
まだまだ料理があるんで私たち、これからじっくり楽しみたいと思います。
かつおが食べきれないぐらいあるので味わっていきましょう。
2015/10/28(水) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「結晶を極める!300種類の手作り塩〜高知・田野町〜」[字]
300種類もの塩を手作りする名人が登場!結晶の大きさを自在に変えることで肉や魚はもちろん豆腐専用塩からデザート塩までさまざまな塩を作り出す。その味と技に迫ります
詳細情報
出演者
【ゲスト】岡本玲,【コメンテーター】モト冬樹,【司会】千野秀和
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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