NEXT 未来のために「ラグビーW杯 ジャパンウェイ〜知られざる戦いの軌跡」 2015.10.29


(一同)おし!ラグビーワールドカップ日本代表。
戦い前のロッカールーム。
(一同)よし!24年間、勝利のなかった日本。
(実況)いけ!トラーイ!初戦で優勝候補の南アフリカを撃破。
ワールドカップで3勝を挙げ世界を驚かせた。
快進撃を支えた指揮官エディー・ジョーンズヘッドコーチ。
掲げたのは日本独自の戦略、ジャパンウェイ。
体格で劣る日本がチームの力を結集して粘り強くボールをつなぐ。
日本らしさを生かした戦い方だ。
今回のワールドカップで選手たちが始めた儀式がある。
試合前、一人一人に配られるパズルのピース。
戦う心構えができた選手から埋めていく。
チームが一丸となって作るジャパンウェイの文字。
みずからの力と仲間を信じてラグビー日本代表戦いの軌跡を追った。
9月半ば、イングランド。
ラグビーワールドカップ2015の1次リーグが開幕した。
イエーイ!今回、私たちは日本代表の非公開の映像を独自に入手した。
初戦の南アフリカ戦、前日。
ヘッドコーチのエディー・ジョーンズは一人一人にユニホームを手渡していた。
(拍手)ワールドカップで過去2回優勝の南アフリカに勝てる。
エディーは本気で信じていた。
♪〜
(「君が代」)試合前、必ず行う「君が代」の練習。
チームの3分の1は外国出身の選手。
心を一つに戦う気持ちを高めていく。
♪〜
(「君が代」)
(歓声)初戦、相手の南アフリカの特徴は強じんな肉体と世界屈指のパワー。
その強豪を相手に日本は一歩も引けを取らなかった。
(実況)ドライブをしていく。
スペースありません。
ボールを持った選手が相手に低く当たる。
そして、相手より早く周りの選手が集まる。
ボールを次々と、つないでいく。
これを繰り返し空いたスペースを見つけ前に進む。
これがチームの力を結集するジャパンウェイだ。
3点をリードされた試合終了間際。
逆転をかけた最後の攻撃。
(実況)サポートは…まだ、あります。
外のスペースがある!勝負にいく!まだトライはありませんが日本、ボールキープ。
広いスペースにボールを運ぶ。
マフィ、外2人。
数的には余った!いけ!いけ!トラーイ!トラーイ!日本、日本、逆転!ボールをつなぎ続けた奇跡のトライ。
ジャパンウェイを世界に示した。
この日まで24年間。
日本は長い敗北の歴史から抜け出せずにいた。
過去7大会で、僅か1勝。
体格で勝る強豪国に対し対抗する戦略を持てずにいた。
試合の途中まで接戦を繰り広げても勝ちきるすべがなかった。
4年前エディーに改革が託された。
母親は日系人。
日本の大学や社会人チームで指導を経験してきた。
エディーは日本の選手が組織のために忍耐強く行動することを誰よりも知っていた。
その特徴を戦術に生かしたのがジャパンウェイ。
倒されても、倒されても体を張って、ボールをつなぐ。
その戦術を80分間やり抜く体力をつける特訓を繰り返した。
午前5時から多いときで1日4回。
世界一といわれる練習量で自信を植え付けた。
南アフリカ戦の歴史的勝利から4日。
強豪・スコットランドとの第2戦。
疲労が残る中エディーは強気なことばで選手を奮い立たせた。
ところが、初戦と打って変わって序盤からミスが続く。
(実況)日本、ノックオン。
5点を追う、前半34分。
相手ゴールに迫る。
局面を打開しようと、中央突破で一気にトライを狙っていった。
(実況)上から飛び込んでいったが…。
思惑どおりにならない。
粘り強くボールをつなぐプレーも影を潜めた。
(実況)あっと、このパスが…。
ここは、コミュニケーションがとれてませんでした。
後半、ずるずるとリードを広げられる。
(実況)内に戻してそして、また外へ…あーっと!このボール、インターセプト!35点差の大敗。
ジャパンウェイは機能しなかった。
敗戦の要因の一つは南アフリカ戦のあと一気に高まった日本への関心だった。
予想を超えるラグビー人気。
選手たちが思いもしなかったことが起きた。
南アフリカ戦でチーム最多得点を挙げた、五郎丸。
直後から、勝利を祝福するメッセージが次々と届いた。
キャプテンのリーチも戸惑いを感じていた。
大会期間中、つけていたノート。
殺到するメディアの取材や知人からのメール。
平常心を保てないのではと懸念していた。
チームの心を一つにするために用意したジャパンウェイのパズル。
試合までに完成させることはできなかった。
スコットランド戦の翌日。
エディーがチームの立て直しに乗り出した。
選手に厳しいことばを投げかけた。
バックスのリーダー五郎丸を名指しで非難する。
あえて中心選手を叱ることでチームを引き締めたかった。
選手たちは再び心を一つにするために動き始めた。
試合前に完成させるパズルのピースが一人一人に配られた。
チームの力を結集しボールを前へ前へと運んでいく練習。
選手たちは、失いかけた集中力を取り戻そうとしていた。
サモア戦の前日パズルのピースはすべて埋まった。
頑張れ!頑張って〜!負ければ1次リーグ敗退が確実となる、サモア戦。
巨漢ぞろいのサモア。
開始直後から荒々しいプレーで襲いかかる。
日本は、チームでボールをつなぐラグビーを見失わなかった。
(実況)ここもフォワード十分に立っています。
トンプソンです。
トンプソンがゲインをする。
日本のフェーズが11を超えてきた!リードして、前半、残り僅か。
(実況)14回目の攻撃で…。
まだいくか…飛び込んだ!14回、攻撃を重ねてトライ。
20対0で前半を終えた。
ハーフタイム五郎丸がチームを引き締めた。
(一同)よし!後半。
激しさを増す攻防。
選手たちのつながりが途切れることはなかった。
(実況)稲垣。
少し首に手がかかっていますか。
ハイタックル。
日本、敵陣、深いところで再びペナルティーです。
(実況)これも…決まりました!日本、サモアを破りました!ジャパンウェイが復活した。
1次リーグ最後のアメリカ戦、前日。
残念な知らせが入った。
この日、ベスト8を争っていたスコットランドが勝ち日本の1次リーグ敗退が決まった。
その夜…。
チームは最後の戦いに向かおうとしていた。
選手たちがパズルのピースを貼り付けていく。
明日は4年間の集大成。
最後のピースをキャプテンのリーチが置いた。
(拍手)
(拍手)エディージャパン、最終戦。
エディーの最後のメッセージ。
誇りをかけて戦え。
(実況)快足、止めたい!なんとか間に合った。
マフィが止めた。
選手が余った。
松島だ!トライ!日本の3勝目を告げるノーサイドのホイッスル!チームの力を結束しジャパンウェイで世界に挑んだ日本の戦いが終わった。
(拍手と歓声)今回、マン・オブ・ザ・マッチ2回目もらって?このマン・オブ・ザ・マッチは本当にチームの…。
この大会を最後にエディーはチームを去る。
選手の心に残したのは揺ぎない自信そして、誇り。
日本のラグビーの歴史を塗り替えた男たち。
4年後、日本で開かれるワールドカップへ走り続ける。
♪〜
(マイケル)
これは極東の国日本を訪れた2015/10/29(木) 00:10〜00:40
NHK総合1・神戸
NEXT 未来のために「ラグビーW杯 ジャパンウェイ〜知られざる戦いの軌跡」[字]

ラグビーW杯で3勝をあげた日本代表。快進撃の背景には、エディーヘッドコーチが、ジャパンウェイと名付けた戦略がある。独自の映像とインタビューで戦いの舞台裏に迫る。

詳細情報
番組内容
ラグビーW杯で強豪国を次々と倒し、3勝をあげたエディー・ジャパン。快進撃の背景には、指揮官が「ジャパンウェイ」と名付けた独自の戦略がある。体が小さい日本人の特性を生かしたプレー、戦いに臨む心の準備をするメンタルトレーニングを徹底したのだ。番組では、独自の映像とインタビューをもとに、日本代表の戦いの舞台裏に密着。エディーヘッドコーチと選手たちの思いに迫る。
出演者
【語り】大沢たかお
キーワード1
ラグビー
キーワード2
ワールドカップ

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – オリンピック・国際大会

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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