大きな鍋からこんにちは!中井貴一です。
鶏肉を1時間以上煮込んだスープでごはんを炊けば…。
わ〜おいしそう!一方鶏肉は細かく刻んで醤油と砂糖などで味付け。
お肉ホロッホロ!何作ってるか分かります?九州北部の郷土料理かしわめしのお弁当。
かしわとは鶏肉の事。
こちらではこのかしわめしを中心に一日に3,000個の弁当を作っているそうですが実はおよそ30個だけある方法で販売しているんです。
これ分かります?分かりますよね?駅のホーム…。
か〜しわめし弁当〜!そう駅弁!今や全国でも珍しくなった…今日はこのホームに週6日立つという小南さんのサラメシから。
やって来たのは…小南さんが勤めるのは主に駅弁の製造・販売を行う食品会社。
じゃあ行ってらっしゃい。
朝厨房から弁当を受け取り小南さんが向かう先は…。
おはようございま〜す。
こちらJR折尾駅。
一日の利用者数はおよそ3万4,000人。
2つの路線に特急も止まるので朝の混雑はご覧のとおり。
ラッシュの時間はなかなか売れない。
朝の仕事は主に挨拶と道案内。
小南さんが持つ弁当を詰めた木箱は保冷剤も入れると最大で重さ15kg。
始めた頃は30分しか持てなかったんだそうです。
通勤ラッシュも落ち着いた頃…。
おっおっおっおっ!お客さんですよ〜!こちらのお客様電車の乗り換え途中に購入。
気を付けて行かれて下さい。
出張や旅行のお客さんのほか懐かしさを求め遠方からわざわざやって来る方もいるとか。
かつて各地で盛んだった駅弁の立ち売り。
しかし現在常時行われているのは全国で10駅にも満たないんだとか。
小南さんの勤務する会社では大正時代から始めた立ち売りの伝統を今も守り続けています。
7〜8分置きにやって来る列車。
中でも特急との待ち合わせでホームに5分間停車する列車は勝負どころ。
「今がチャンス!」とばかりに各ドアを回り声を張ります。
ありがとうございます。
気を付けて!駅構内には売店もあります。
売り上げで給料が左右される訳ではないそうですがやっぱり売れ行きは気になるようで…。
・
(小南)弁当〜弁当〜!「弁当〜弁当弁当弁当〜!」と言うからさ。
弁当〜!お疲れさま〜です!小南さん大学卒業後は仏具メーカーや医療機器メーカーで営業をしていました。
今の会社には3年前に転職。
最初は配送係だったそうですがもっと人と出会える仕事がしたいと自ら志願して立ち売りの仕事に。
54歳実はまだ2年目の新人なんです。
なるほどね〜声も一緒に。
うん?うん?うん?「持ってこようかね」って何を?えっ何か慌てて…。
あっ足りなかったの?足りなかったの?小南さん。
えっ間…間に合う?間に合う?小南さん。
小南さん間に合う?ねえ?いやや…頑張れる!走れ走れ!走れ小南さん!走れ!どうも。
気を付けて!ありがとうございました〜!いや〜間に合った!お見事!もうすっかんから。
何もない。
午前中20個を売り上げ向かったのは週3日は通うという駅前のうどん屋さん。
ず〜っと立ちっ放しでねお疲れですよね。
エヘヘ…。
えっまさかお昼も立ち?走った。
さあ気になるのは小南さんのサラメシ!福岡ではおなじみごぼ天うどんといなりずし。
サクサクのごぼうの天ぷらがうどんとベストマッチ。
頂きま〜す。
生まれも育ちも福岡の小南さんにとってごぼ天はソウルフード。
しかしなにもランチまで立って食べなくても…ねえ。
いつもの店でいつもの好物。
まるでいつも通る電車のように。
ごちそうさまでした。
ランチのあとはいつものお昼寝20分。
皆さん昼の1時から2時の間は小南さんもサラメシ中なのでお弁当は売店で。
「お弁当〜!」っていい声だ。
誰にでも昼は来る。
弁当箱の中の小さなドラマを探して西へ東へ。
お弁当ハンター…今回は福井県の山あいの町勝山へ。
現れたのは巨大なドーム型の建物。
実はここ日本最大規模の恐竜博物館。
迫力満点のティラノサウルスがお出迎え。
すごい。
リアルにこうやって。
年間70万人もの観光客が訪れるというこちらの博物館。
図鑑でおなじみの恐竜たちがずらりと並ぶ中実はここにしかない特別な展示があるんです。
それが地元勝山で発掘された恐竜です。
国内で発掘され全身骨格が復元されたのはこれが初めて。
この肉食恐竜は骨格の違いから新種と認められ2000年にフクイラプトルと命名されました。
鋭い歯と前足の大きなカギ爪で獲物を狙ったと考えられています。
こちらも新種のフクイサウルス。
同じ場所で発見された草食恐竜です。
こちらは化石クリーニング室。
掘り出した岩を削って化石を取り出す専門チームです。
担当するのは9人の女性スタッフ。
発掘した時は一部分しか見えなかった化石がここで全貌を現します。
化石を傷つけないよう丁寧に太古の昔を削り出していきます。
もうちょっと寄って…。
もうちょっと?は〜い。
今回は恐竜研究の最前線で活躍する皆さんのお弁当をのぞき見です!博物館から車で20分。
柴田さんたち研究員はここで発掘に取り組んでいます。
恐竜が発見された白亜紀前期の地層を更に掘り進めているそうです。
なんと1億2,000万年前!この肉食恐竜の足跡は今年の大きな収穫。
彼らの行動をひもとくヒントになるんだとか。
恐竜そのものだけでなく彼らが暮らしていた当時の環境を解明する事も大事なミッション。
どんな生き物の化石も見逃さないよう地層を一枚一枚剥がしながら丹念に調べていきます。
いけそう?ある?学生たち発掘補助員の手を借り人海戦術で発掘を行えるのは夏のおよそ2か月だけ。
毎日が真剣勝負です。
こちらは植物の化石を専門に研究している湯川さん。
これまでに見つかった植物や魚介類などからここは当時川辺で草木が生い茂り恐竜たちには住みやすい場所だったと推測できるそうです。
何かありそうですか?あっ!32年前ここで最初に見つかったのは古代のワニの化石。
そこから恐竜の発掘新種認定までには18年もの月日が…。
新たな恐竜との出会いへ夢と忍耐の日々は続きます。
さあお待ちかねお弁当の時間です。
真夏の発掘作業の間はここでランチタイム。
失礼します。
お邪魔します。
お疲れさまです。
柴田さんのごちそうはこちら愛妻弁当。
ちくわの磯辺揚げはあおのりではなくパセリを散らして。
豚肉はナスを巻いてみそ炒め。
どれも柴田さんの大好物。
発掘研究の主任宮田さんも愛妻弁当派。
この日は豚肉炒めと焼いた塩漬けのマス。
タンパク質多めでがっつりと。
ごはんもお茶わん2杯分。
一方カップ麺が定番なのは植物の化石に見入っていた湯川さん。
ただいま独身。
すごい弁当間格差が…。
愛情たっぷりのお弁当に励まされて午後もまた岩だらけの地道な現場へ…。
今日出会ったのはこんなお弁当たち。
古代のロマンを夢みる力もサラメシからなんですね。
今やランチタイムといえばこれ!ほら撮ってる撮ってるみんな写真撮るよね〜ランチの。
僕も撮りますけど。
あらこりゃおいしそう!ではこちらはどうでしょう?実は街行く皆さんにこんなお願いをしてみました。
そう食欲の秋は芸術の秋。
うまいとか下手の問題じゃない!あなたが食べた味はあなたにしか表現できないんです。
だから…。
という訳でランチを食べ終えた皆さんに突撃。
せっかくの昼休み本当すみません。
おっおっおっ!自信満々。
楽しみ。
お手並み拝見といきましょう。
あらサラサラサラッとまずは器からだ。
あっ丼に黄色って事はですよ…大体分かったあれだ!「難しいな」っていやいやうまいうまいうまい!あっあっそれ副菜ね。
おかず分かった。
え〜卵丼とコロッケ。
外れた。
…でこちらが実物。
細かく刻んだ油揚げがあっあの黄色ね。
関西地方では定番のきざみうどん。
早くて安くてうまい!これを食べると午後からも頑張れるんだとか。
サラメシ画伯出来栄えはいかがですか?続いては出張中の方。
得意先に勧められてのランチだったそうですが…。
何それ?黄色くて…あっ黄色くて長いもの。
ああはあはあ。
それ何?グルグルグル〜ってのは。
えっランチにこれ?はい分かったロールケーキ。
でかすぎでしょ。
いくら何でもそんなに大きいのはないって。
ほらこれが実物。
卵を3つ使ったビッグな一皿だそうですがほかにもおかずあるじゃないですか!もう。
画用紙のほとんど卵…。
いやよっぽど卵がおいしかったんですかね画伯?こちら丼にそびえ立つのはわ〜フライドポテトだこれ。
あっ箸で持ち上げてるとこですねフライドポ…。
えっ違いそうだなこれ。
実物はこちら…ピリ辛のタレが好きで1週間前から食べたかったんだそうですがその割にはもっとこうほら…具とかタレとかさ。
あっそういう事。
一番ちゃんと再現したのは赤い箸。
続いて設計事務所の役員の方。
設計のお仕事ですよね?…ていうかまた白使います?「出えへんな」って言ってたじゃないですか。
「なんでやねん!」って私も分かりませんよそれ。
全然分かりません。
あ〜断面図!?断面図描くんだ。
若い頃は毎日愛妻弁当だったそうですが最近は妻を気遣いほとんど外食という画伯。
おすてきな話伺ったらもうカレーにしか見えない。
それはカレーだ!すいません放送しました。
芸術の秋はまだまだ続く。
「ランチ絵に描いて」次はきっとあなたの街へお邪魔します。
是非ご協力を!お相手は中井貴一でした。
(新次郎)ええお天気だすなぁ。
(はつ)へぇ。
2015/10/29(木) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
サラメシ[字][再]
新企画!ランチ絵に描いていただけますか?▽北九州市で駅弁の立ち売りに奮闘する54歳男性に密着。▽貴重な化石を発掘し続ける福井県立恐竜博物館のみなさんのお弁当。
詳細情報
番組内容
新企画!食べたランチを絵に描いていただけますか!?ランチの絵から見えるランチへの熱い思い。 ▽北九州市のJR折尾駅で駅弁の立ち売りに奮闘する54歳男性に密着。毎日楽しみにしているランチとは? ▽貴重な化石を発掘し続ける福井県立恐竜博物館で働くみなさんの、毎日の活力弁当をのぞき見!
出演者
【語り】中井貴一
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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