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一層の関係発展で一致=経済、北朝鮮情勢を協議―中韓首脳会談

時事通信 10月31日(土)19時9分配信

 【ソウル時事】韓国の朴槿恵大統領は31日、日中韓首脳会談出席のためソウルを訪れた中国の李克強首相と大統領府で会談し、良好な中韓関係の一層の発展に向け、中韓自由貿易協定(FTA)の年内発効や、アジアの広域FTA「域内包括的経済連携(RCEP)」の早期妥結を目指すことで一致した。
 
 朴大統領は冒頭、「中国指導者の(韓国への)積極的な関心は、韓(朝鮮)半島と北東アジアの平和と安定に大きなプラスになる」と強調。李首相は「中韓関係がこのように緊密になっている姿を見てうれしい」と応じた。
 会談に合わせて両国は、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)を念頭にした第三国のインフラ市場の共同開拓など、経済を中心に覚書17件、合意文書1件を締結した。
 北朝鮮問題に関しても協力を確認。中国側によると、李首相は「朝鮮半島情勢の緩和を逆戻りさせず、半島の非核化プロセスを引き続き推進しなければならない」と強調。朴大統領は「中国が半島の非核化、平和と安定のために重要な役割を果たしていることを重視している」と述べた。韓国側によると、改善の兆しが出ている中朝関係も話題に上った。
 また、両首脳はパンダの保護に関する協力で合意。韓国政府によると、これにより、来年初めに韓国にパンダ雄雌1頭ずつが貸与される。
 韓国大統領府関係者によると、南シナ海、歴史問題、対日関係については話題に上らなかったという。 

最終更新:10月31日(土)22時56分

時事通信