ドキュメント72時間「ディープ東京 リトルマニラの片隅で」 2015.10.30


本日の舞台は東京の北の端足立区竹の塚。
一見ごく普通の住宅街に見えるけど…。
夜になると街の一角が表情を変える。
ここは東京で最もフィリピンパブが密集する場所。
通称リトルマニラ。
通りにひしめく店はおよそ50軒。
カメラを据えるのはその真ん中にある名物パブ。
早朝5時から深夜までなんと19時間も営業している。
活気みなぎる大人のパラダイス。
いろんな人がやって来る不思議なフィリピンパブの人間模様を72時間観察してみた。
木曜の夜竹の塚で撮影開始。
早速フィリピンの女性。
ここ足立区には都内で最も多くフィリピン人が暮らしているそう。
夜8時。
うわさのお店に到着。
(一同)いらっしゃいませ〜!早速お客さん。
サンダル履きで来店。
従業員の女性に何か見せているみたい。
近所に暮らす塗装屋さん。
あえて店がすいている早めの時間に来たらしい。
飲み放題で1時間2,500円と都心のキャバクラの半額以下。
懐具合を気にせずじっくりと話せるそう。
この日は雨もよう。
そのせいか客足が鈍い。
タガログ語でおしゃべりタイムが始まった。
今度はスマホを触り始めた。
(笑い声)週6日働いてフィリピンにも毎月10万円を仕送りしているそう。
(取材者)2人でいいんですか?夜11時。
ようやくお客さんが増えてきた。
(笑い声)こちらのテーブルはすごく盛り上がってる。
近所の居酒屋で働きながら親の介護をしているという44歳。
ちょっと疲れた時はこの店に足が向くらしい。
陽気な彼女たちと話していると元気をもらえるみたい。
当たってないでしょう。
いじめられてます。
(一同)どうもありがとうございました。
お店の営業は深夜12時まで。
早朝の営業再開までしばしお休み。
撮影2日目は金曜日。
まだ薄暗い朝5時。
お店のオーナーアニーママがやって来た。
朝早くから。
そうです。
すぐにお米をとぎ始める。
朝は和食で出迎えるらしい。
あっ定食作るんですか?リクエストがあったんですか?そう。
あ〜!お久しぶり。
朝5時15分。
女性が一人でやって来た。
…ていうのが今日。
5人の子どもを育てるシングルマザー。
バスガイドなどいろんな仕事を転々としてきたらしい。
離婚して近所に引っ越してきた時街になじめなかった子どもたちを支えてくれたのがアニーママたちフィリピン人だったという。
泣きそうな顔してるから歌いって。
心を許せるこの店で歌い上げるのは…。
ありがとうございます。
(笑い声)ありがとうございました。
金曜日の朝駅前には通勤客があふれる。
同じ頃クラブで夜通し遊んだという4人組が来店。
お茶ウーロンウイスキー。
朝から飲める店を探し歩きここにたどりついたらしい。
あっそうなんですね。
ええええ。
あ〜そうなんですか。
朝の時間は3時間飲み放題でたったの2,000円。
更に無料で焼きうどんやさけ定食も頼める定食屋さんになる。
聞こえた?今。
聞こえた聞こえた。
ほんとだよ安すぎよ。
(笑い声)ウケる。
この道25年のアニーママ。
フィリピンの女性たちが朝や昼にも働ける場所を作ろうとお店を開いたというけど…。
もうかってない?みんなのためにもね。
金曜の昼。
(一同)いらっしゃいませ〜。
大きな袋を提げた男性が入ってきた。
食べ物の持ち込みも自由。
昼の時間帯は女性たちの接客もついた格安スナックになる。
手慣れた様子で常連さんに薬味を準備。
こちらも近所の人かな?近くの団地で独り暮らしの元タクシー運転手。
誰かと話したくなるとここへ来るという。
年金世代の昼下がり独りの時間を女性たちが優しく包み込む。
夕方常連客が一斉に席を立った。
6時からはナイトタイム。
料金が倍近くになるらしい。
(笑い声)「ママかわいい」とかって言ってなかった?言わなかった。
あらまあ。
だって言わないんだもん。
ありがとうございます。
(アニーママ)気を付けてよ。
電話ちょうだいね。
竹の塚最高〜!ねえ一杯一杯。
一杯だけいこう。
一杯だけ。
一杯だけ一杯だけ。
もう酔っ払ってるのに。
一杯いこう一杯いこう。
土曜日の朝5時。
あれ?終わり?にぎやかなグループがやって来た。
あっ何のお仕事を…?25歳?25ですね。
高校卒業後茨城から上京したママ。
いろんな店で経験を積み1年半前に竹の塚でお店を出したという。
この日は女の子たちをねぎらうために焼き肉を食べてきたそう。
シルバーウィーク初日の午後街はのんびりムード。
そのころアニーママの店には一仕事終えた男性たちが…。
夕方店に小学生の男の子が入ってきた。
こんばんは。
「こんにちは」は?従業員や常連さんとも顔なじみ。
土曜の夜リトルマニラの片隅に不思議な大家族が生まれていた。
忘れちゃったね。
忘れちゃったね。
(笑い声)日曜の夜明け前。
2人組のお客さんがやって来た。
1か月前竹の塚で偶然出会い意気投合したという。
男性の自宅は群馬県。
いつも4時間かけてアニーママの店に来るそう。
いや知ってますよNHKは。
57歳独身。
日本中を転々としながらダムの設計や工事に携わってきたらしい。
45ですか?いろんな土地を流れてきた者同士。
夜通し飲み歩き最後にこの店にやって来た。
もうすぐ夜が明ける。
でもこの店に来ればいつも誰かが待っていてくれる。
2015/10/30(金) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
ドキュメント72時間「ディープ東京 リトルマニラの片隅で」[字]

フィリピンパブが密集し“リトルマニラ”と呼ばれる東京足立区の一角。早朝から深夜まで19時間も営業する不思議なパブが舞台。老若男女が織りなす3日間の人間模様。

詳細情報
番組内容
東京都内に“リトルマニラ”と呼ばれる街がある。約50軒のフィリピンパブが密集する足立区竹の塚の一角だ。そこに早朝から深夜まで19時間も営業する名物店がある。朝は夜勤明けの運転手などをサケ定食で迎える食堂、昼は店での会話を楽しみにする年金世代の憩いの場、夜は都心より安いと飲みに来る大人たちのパラダイスに。老若男女、さまざまな人が集まる不思議な店に密着。彼らが織りなす人間模様を3日間みつめてみた。
出演者
【語り】吹石一恵

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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