超絶 凄(すご)ワザ!「究極のロープ対決」(前編) 2015.10.30


福岡って本当に水辺の景色が美しい街。
あら遊覧船。
よき船旅を〜!エレベーターに乗るだけであっという間に宇宙へ。
その名も…誰もが気軽に宇宙旅行できる夢の乗り物だ。
実現の鍵はこのロープ。
でもただのロープでは駄目。
決して折れないしなやかさと引っ張りに耐える強さが必要だ。
まさに究極のロープ。
求められるのは金属のような強さと繊維のようなしなやかさ。
だがこの2つを併せ持つ究極のロープはいまだ存在しない。
もし実現したなら…身近な暮らしにも変化が。
自動車などに使われるワイヤ。
今は曲げに弱いため大回り。
だが最短距離で結べば…一方繊維ロープは…より過酷な条件での使用が可能になる。
そこでどちらが究極のロープに近づけるか。
あの草相撲で勝負だ!まずはワイヤ。
世界でここだけの技術がピンポン球?いやその上!もはや目に見えない超極細ワイヤだ。
かたや繊維。
秘策は舞妓さんが手にするこのひも?そんなんで勝てますの?失礼しました〜!
(拍手)さあ始まりました「超絶凄ワザ!」。
MCの千原ジュニアです。
アナウンサーの池田伸子です。
今回はロープ対決。
ねえそうか〜ロープで宇宙エレベーターつなぐんですもんね。
あれもただ強いだけでは駄目。
しなやかさも必要という。
さあそしてこのロープ対決で戦わせるのはこちら。
金属製のワイヤロープ。
そして繊維ロープ。
これをこうして引っ張り合ってどっちが切れるかっていうので前回やったんですよ。
やりました。
これこれこれこれ…。
怖かった〜これ。
この対決引っ張り合いに勝つための強さ更には交差させた部分のしなやかさ。
この両方がなければ最強のロープにはなれないと。
この時は惜しくも繊維ロープが敗れたんですよね。
ただこのワイヤも…。
ぎりぎりやったんですよね。
いやもうねあの張り詰めたまさにあの緊張感。
今見てもびっくりしますよね。
もうジュニアさん…自分の中の…結構出てましたね。
いやいや怖いんですよ目の前でやんの。
そうでしたねちょっと…。
今回はそのどんどん日夜進化しているこの金属性ロープ繊維ロープそれぞれ更にパワーアップした挑戦者たちが名乗りを上げてくれました。
古くから繊維産業で栄えた岐阜。
その中心に繊維チームの拠点がある。
この人ただの甘いもの好きじゃない。
日本を代表する繊維の研究者だ。
仲井が生み出す最新の加工技術は世界から注目される。
そんな仲井が対決の秘策にと考えるのが日本の伝統技術組みひもだ。
読んで字のごとくひもを組んで作る組みひもはその丈夫さからいまや登山や救命用のザイルとしても利用される。
仲井の研究でその丈夫さは更に進化。
ゴルフクラブや自動車。
果ては…。
宇宙探査機にも導入間近だという。
彼女を支えるのが…。
対するは大阪・和泉市の工業団地から。
従業員40名の大阪コートロープ。
小さな町工場と侮るなかれ。
世界でここにしかない技術があるという。
綿毛のようなこれ実はステンレス製のワイヤ。
直径は…髪の毛と比べてもこの細さだ。
駄目じゃん社長!と思いきや…。
最近医学界から共同研究の呼びかけが。
毛細血管を縫う手術糸に使えるかもしれないという。
今回究極のロープに挑むのは製造部次長…ものづくりがしたいと30歳で入社。
無口だが熱い男。
そして社内きっての金属ロープ職人川端輝明藤川貴行。
手のひらの感覚だけでミクロン単位の違いを判断。
腕に覚えあり!この手で奇跡を起こせ。
町工場の誇りにかけていざ勝負!両者なかなかすごそうですね。
前回は惜しくも繊維チームが負けてしまったんですけども。
(仲井)見てたんですよ。
で悔しいなと思ってちょっとリベンジしたいなと思ってしまいましたはい。
そして0.009ミリのワイヤ。
こちらですか…。
えこれですか?
(田渕)そうですそれですね。
これ…これ強度っていうのはどんなもんなんですか?これ何をきっかけに社長作る事になったんですか?それだけですか?普通はこう…発注があってこういうものを作ってくれとかこういう事できないかっていうのを受けてやるんじゃないですか。
それだとまあ大企業さんならそれできますけれども我々…これ藤川さんどうやって作られるんですかこれは?これどれぐらいかかるんですか?作る期間は。
最初やり始めたころは…半年して完成した。
1メートルも売れない。
社長どうしましょう?強さが売りのワイヤチーム。
どうしなやかにするのか。
まずは世界レベルの極細技術を応用。
しなやかさの極限を目指す。
その設計図が示される。
今回使う線は1本の直径0.07ミリ。
これをぎっしり詰め込む作戦。
その数何と672本。
少しずつ太めにした2種類も考案。
しなやかさと強さのベストバランスを探る。
早速試作品作り。
今回のルールは直径3ミリ。
672本をどう詰め込む?最初に19本のステンレス線を寄り合わせる。
張り具合が均一でなければ束になって力に耐える事ができない。
これを見極めるのはこの道20年の川端。
指先で微妙な張り具合を感じ取り調整していく。
次はそれを7本寄り合わせる。
更にそれを5束。
もちろん張り具合は均一に。
3度の気の抜けない作業を経てようやく完成。
・どうですか?他の種類もできたところで仕上がりをチェック。
しなやかさは使う線の数に比例する。
線が多くなるほどよりしなやか。
市販品と比べると段違い。
では強さは…。
同じ直径の市販品と対決させる。
上が試作品。
少なくともこれを切らねば土俵には上がれない。
いきなりの黒星。
続いて252本のタイプ。
果たして…。
しなやかさを求めるあまりワイヤが本来持っていた強さを失っていた。
残るは102本。
1本の線は最も太い。
何と全敗。
大丈夫か?ワイヤチーム。
一方繊維チーム。
課題はいかに強くするか。
注目したのがスーパー繊維。
防弾チョッキに使われるものもあり極めて強力。
だが前回敗れた繊維チームも実はスーパー繊維を使っていた。
このままでは勝てない。
そこで映像を分析。
目をつけたのはロープの構造。
前回のロープは繊維を寄り合わせたもの。
綱引きなどに使う一般的なタイプだ。
それを得意の組みひもにしようと考えた。
なぜか?繊維がつながる?組みひもは繊維が編み物のように組み合う。
なので1本が切れても周りが締めつけ持ちこたえる事ができるのだ。
ではその中に何を入れるか。
何と組みひもの鎧の中に更に組みひもを入れるというアイデア。
本数を増やした密度重視の作戦と太さ重視の作戦の2つ。
どちらが強いかを見極めるため試作が始まる。
まず芯に使う組みひも作り。
専用の機械でたくさんの糸を一気に組み上げていく。
とりあえず1本の組みひもができた。
次にそれを16本束ねる。
手を借りたのは研究室の学生8名。
一本でも緩めば台なし。
組みひもの束の周りを更にたくさんの糸で覆い組みひもの鎧を作る。
ようやく試作品完成。
・2.95。
太さはクリア。
早速同じ直径の市販のワイヤと対決。
まず密度を重視した方から。
開始早々7,000ニュートン!ワイヤには負けたがまずまずの記録だ。
続いて太さを重視した方。
お!前の値を楽々と超えた!いけるか?何だ!最初の試作品で…・勝った勝った勝った…。
(大谷)とりあえず勝ってるな。
(拍手)幸先の良すぎるスタート。
このまま突っ走れ!すごい!仲井さん一発でワイヤ切ったんすか?はい。
すごいですね。
それまではもう絶対無理だと思ってたんですけどもしかしていけるんちゃうのってちょっと調子乗った瞬間でした。
組みひもっていうのはすごいんですね。
糸持たされてた学生も思ってなかったでしょうね。
皆さん。
来て頂いています。
ぼ〜っと持ったかいありましたね。
結構ホントびっくりしました。
仲井先生は厳しい先生ですか?いやすごい優しさの方があって分からない事があればきちんと指導して頂けるしもう頼りになる先生です。
さあ一方のワイヤロープチームでしたけれども3本の試作品がいずれも市販品に勝てずという。
社長しなやかさばかりにいきすぎたんですか?そうですねやはり太い方がより強かったんですね。
ただそこのところが我々の特徴とします極細線というところからちょっと外れてしまいますんで…試作品のなかなか勝てなかった理由がこちらなんですね。
あすげえ。
このしなやかさ。
しなやかさを追求するあまり綱引きにはちょっと弱いところがありまして。
結べますもんね。
すごいねこれ。
社長のとこのその特色を出すというのもありますけど勝負ですから勝たなあきませんやん。
いやそりゃそうですよね。
やるなら勝ちたいですもんね。
田渕さん最終的には何本のワイヤで開発進めていこうというふうになったんでしょうか?強さも必要ですが今回はもうしなやかさも残さないといけないのでそれを考えるとやはり102本が一番ベストかなと判断しました。
一体どうする?田渕のアイデアはステンレス線の一本一本を強くするというもの。
設計は変えず素材で強化を図る。
秘策はあるのか?担当の藤川に期待がかかる。
カメラのいる事も忘れ白熱の議論。
どうやってステンレス線を強化しようというのか。
藤川は悩んだ末いつもより3倍硬い材料を選択。
しかしその加工は実に困難。
強くするには元の太さから半分近くまで圧縮せねばならない。
使うのはダイスと呼ばれる穴の開いた金具。
入り口に比べ出口が狭いため通す間にぎゅぎゅ〜っと圧縮され細くなる。
この時不ぞろいだった中の結晶の方向がそろい強く鍛えられる。
しかしここまで硬い材料は藤川にとっても初めての挑戦。
いけるか?藤川は切れてしまった原因は…取り除いたのは穴の直径0.25ミリのダイス。
これを交換する。
あれ?さっきと同じサイズ?しかし藤川はそのまま機械にセット。
これに一体何の意味が?秘密はこちら。
このダイスどちらも表記は0.25。
それを10万分の1ミリまで測定できる精密機器で測る。
すると…。
実際の大きさは1,000分の1ミリの差が。
一つ一つにごく僅かな誤差があるのだ。
藤川は手に伝わる抵抗で1,000分の1ミリを感じ取り少しだけ穴が大きめのダイスを選択していた。
今度はどうだ?線は…。
切れてない。
・うまくいきましたね。
藤川が完成させた線を102本寄り合わせロープを作る。
強さとしなやかさは両立できたのか?まずはしなやかさ…。
楽々クリア。
次は強さ。
市販品と再び勝負。
上が改良品。
ついに市販品に勝利!1,000分の1ミリを見極める手仕事でしなやかさと強さを両立。
息もつかせぬデッドヒート!と思いきや…。
実は繊維ロープの方には重大な問題が起きていた。
それは…。
実験では無理に曲げていたためよ〜く見るとロープがところどころ折れている。
このままでは草相撲で最高の力を発揮できない。
一体どうする?2015/10/30(金) 16:20〜16:50
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「究極のロープ対決」(前編)[字][再]

強く、しなやかな究極のロープを目指し、草相撲で勝負。カギを握るのは、舞妓はんと宇宙開発に共通するある技術!?金属ワイヤを髪の毛より細く引き延ばすスゴ腕職人も登場

詳細情報
番組内容
今回登場するのは日本伝統の「組みひも」。根付の飾りなどに使われるきれいな工芸品だ。その技術が今や命を守る車のボディーから、宇宙開発にまで活躍の場を広げている。その立役者の大学教授が参戦。対するは、金属を手作業で髪の毛より細く引き延ばすスゴ腕職人。その細さたるや何と0.009mmと世界一を自負。両者が誇りをかけて「草相撲対決」…強く、しなやかな究極のロープを目指す。ブチッと相手を切るのはどっちだ!?
出演者
【出演】挑戦者…岐阜大学工学部,大阪コートロープ,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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