杭椒肉柳(牛肉の唐辛子炒め)

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 病死肉からプラスチック米まで、毒食品があふれる中国。「食の安全をどう見極めるか」は、消費者にとって命に関わる重大な関心事である。

 そんな中、ニュースサイト「鳳凰網」が10月21日に掲載した「料理人が注文しない3品」という記事が話題を集めている。

 この記事は、料理人であり、山東旅遊職業学院で講師を務める張亮氏が、飲食店で食事をする際に注文を控える3つの料理について、以下の通りに明かしたものだ。

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●杭椒肉柳(牛肉の唐辛子炒め)

 この料理をレストランなどで注文すると、非常に牛肉が柔らかいことがある。中には、まるで豆腐のような食感のものさえある。自宅で作っても、ここまで柔らかく牛肉を炒めることはできない。実はこれ、嫩肉粉と呼ばれる食品添加物を使用しているためだ。この添加物の成分には、リン酸塩、タンパク質分解酵素、炭酸ナトリウム、重炭酸ソーダ、亜硝酸塩が含まれている。

 中でも、特に危険な成分は亜硝酸塩。亜硝酸には肉の色を鮮やかにする効果と防腐作用があるが、発がんのリスクもあるとされている。重炭酸ソーダは肉に含まれるビタミン成分を破壊し、さらにリン酸塩はカルシウムや鉄分の吸収を妨げる作用がある。こうした危険な肉を判別するには、加熱処理した後の肉の色を見る。肉は通常、加熱処理をすると褐色、もしくは淡褐色となる。しかし亜硝酸塩が含まれている肉は、加熱処理をした後でもピンク系の色をしている。鮮やかで均一にピンク色をした肉は、亜硝酸塩の作用によるものだ。

●水煮魚(魚の油煮込み)

 油を大量に使用するこの料理は、コスト削減のためインチキをするレストランが少なくない。具体的には廉価な低品質油を使ったり、使用済みの油を再加熱し、そのまま料理に使っているのだ。特に再利用油は、動脈硬化や心臓病のリスクを高めるトランス脂肪酸や発がん性物質を含んでいることが多い。

 高品質な油を使用していれば、その料理はさらりとしており、どんなに大量に使用していても、決して油っこさを感じることはない。また、使用されているのが高品質な油であれば、料理を水に漬けると油が洗い落とされるが、低品質な油の場合、食材から油がなかなか離れない。

●麻辣小竜蝦(ザリガニの激辛炒め)

 この料理には大量の唐辛子や山椒が使用され、砂糖や塩も味付けに多く使用される。大量の香辛料を使用することで、消費者に独特のスパイシーな味わいを提供する。しかし、このように大量の香辛料を使用することで、ザリガニが本当に安全で新鮮なものかはわかりづらくなっている。それをいいことに、品質の悪い不衛生なザリガニを使用しているレストランが少なくない。新鮮ではないザリガニの食感は中身がスカスカで締まりがなく、パサパサしている。また、殻から身が簡単に剥がせるものも、新鮮ではない。

「食品を見たら毒と思え」という格言もあるという中国だが、渡航の際にはこれらの料理に特に気をつけたい。