トップページ国際ニュース一覧米 シリア反政府勢力支援で特殊部隊を派遣
ニュース詳細

米 シリア反政府勢力支援で特殊部隊を派遣
10月31日 4時35分

米 シリア反政府勢力支援で特殊部隊を派遣
k10010289491_201510310606_201510310607.mp4
アメリカのオバマ大統領は、シリア北部で過激派組織IS=イスラミックステートと戦う反政府勢力を支援するため、現地に軍事顧問としてアメリカ軍の特殊部隊を派遣することを決めました。
過激派組織ISへの対策の強化を検討してきたアメリカ政府は30日、オバマ大統領が、シリア北部に50人未満の特殊部隊を派遣することを承認したと発表しました。ホワイトハウスのアーネスト報道官は記者会見で、「特殊部隊は、シリア北部でISと戦う穏健な反政府勢力への訓練や助言を行う。戦闘任務は担わない」と述べ、軍事顧問としての派遣だと強調しました。アメリカの軍事顧問団は、すでに隣国のイラクで政府軍に対する訓練などを行っていますが、シリアに送り込まれるのは初めてです。
また、オバマ大統領は、IS対策を強化する一環として、トルコの空軍基地にF15戦闘機を新たに派遣することなども決めたということです。
シリア情勢を巡ってオバマ政権は、アサド政権を支援するロシアが空爆を拡大するなかでアメリカのIS掃討作戦が行き詰まっていることを受けて、シリア人部隊を育成する計画を見直し、ISと戦う反政府勢力に対する武器の供与を始めています。
一方でオバマ政権は、大規模な地上部隊を派遣することは今後もないとしていますが、特殊部隊の派遣によって地上戦への関与を深めざるをえなくなることも懸念されています。

ロシアが米を批判

アメリカが、シリアで過激派組織ISと戦う反政府勢力を支援するため、アメリカ軍の特殊部隊を軍事顧問として派遣すると決めたことについて、ロシアのラブロフ外相は、アメリカのケリー国務長官らとの共同記者会見で批判しました。
このなかで、ラブロフ外相は「テロと戦うための軍の部隊の派遣は、国連安全保障理事会の決議や、その国の政府の同意を得て行うべきだとするロシアの立場に変わりはない」と述べ、国連やアサド政権の同意が必要だと強調しました。
ロシアは、先月30日から、ISを対象にするとしてシリアで続けている空爆について、アサド政権の要請を受けたものだとして正当化しています。

関連ニュース

k10010289491000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ