習政権、メンツ丸潰れ 「5中総会」の最中に米艦派遣 威信低下は不可避 (1/3ページ)

2015.10.29


スプラトリー諸島のスービ礁近くを米艦が航行した(デジタルグローブ提供・ゲッティ=共同)【拡大】

 中国の習近平国家主席が追い込まれている。共産党の重要会議「第18期中央委員会第5回総会(5中総会)」の最中に、オバマ米大統領が、南シナ海で中国が岩礁を勝手に埋め立てて軍事基地化している人工島周辺での、米海軍イージス駆逐艦の監視・哨戒活動に踏み切ったからだ。米原子力空母「セオドア・ルーズベルト」の作戦準備情報もある。圧倒的軍事力に恐れをなしたのか、中国政府や中国海軍は口先で反発するだけで、目立った動きはない。習氏の威信は失墜しかねない状況だ。

 「国際法が許すあらゆる場所で飛行、航行、活動を行うとの基準で行動している」

 カーター米国防長官は27日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で、中国が「領海」と主張する人工島周辺12カイリ(約22キロ)内を、米海軍が誇るイージス駆逐艦「ラッセン」が航行したことを認めた。「航海の自由」を守るため、同様の作戦行動を継続することを明らかにした。

 これに対し、中国国防省の楊宇軍報道官は同日、「今回の米軍艦の挑戦的な行為は、双方の相互信頼を著しく損ねた」「中国軍の国家の主権と安全を守る意志は揺るぎない。われわれは必要なすべての措置を取り、自身の安全を守る」といった談話を発表した。

 威勢はいいが、具体的には、中国海軍のミサイル駆逐艦「蘭州」と、フリゲート艦「台州」が追跡し、警告しただけだった。共産党機関紙、人民日報系の環球時報が26日、米軍艦船が進入すれば「(中国艦船を)衝突させて12カイリから追い出す」と表明していたのとは、雲泥の差といえる。

 

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