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認知症や徘徊について勉強してみたよ

知識

今日は認知症について調べてみました。認知症とは何か、物忘れと認知症はどう違うのか、認知症の種類と症状はどんなものがあるか、徘徊について。記事内容はこの4つです。

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1 認知症とは

種々の原因で脳細胞が死ぬか、または働きが悪くなり、脳機能低下による精神・身体活動低下などが起こり生活に支障が出る状態のこと。

2 物忘れとの違い

物忘れ

「忘れていること」を自覚できる

「うっかり約束の時間を失念」

「財布の置き場所を忘れて探す」

「約束をしたこと」「財布を置いたこと」自体は覚えている

認知症症状

約束したこと自体を忘れる

財布を置いたこと自体を忘れる

体験を忘れるので認知症者は理由が分からず「そもそも約束していない」「財布がない。盗まれた!」と怒ることがある

3 どんな認知症があるか、それらの特徴や症状

(1) アルツハイマー型認知症

特徴
  • 最も割合多し
  • 脳に蛋白質(アミロイドベータ)が蓄積して神経細胞が破壊され、脳萎縮がおこることが原因だと言われる。(蓄積の明確な原因は不明)
  • 発症には加齢や遺伝が関係することが明らかになっている
  • 近年、糖尿病や高血圧は発症のリスクを高めることが科学的に証明された
  • 予防には生活習慣の改善が重要である
症状

初期

  • 忘れていることを忘れる
  • 先ほど食事をした事実自体を忘れる など

中期

  • 次第に現在と過去の区別がつかなくなる
  • 近い時期の記憶からなくなり、過去の記憶は比較的残りやすい
  • 上記結果から、代表的なものとして徘徊症状を起こす[過去の記憶通り出社(家を出る)→それを忘れて混乱] など
  • 尿意や便意を自覚できず、失禁が増える

後期

  • 脳萎縮がさらに進行
  • 言葉の数も意味も失われていく
  • やがては話が通じなくなる
  • 食事に集中できないため介助が必要
  • 歩行が緩慢となり、姿勢が前倒したり左右に傾く
  • やがて寝たきりになり、関節拘縮、嚥下障害から栄養不良と誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなる。

(2) 脳血管性認知症

特徴
  • アルツハイマー型についで多く、認知症の20%を占める
  • 脳梗塞や脳出血など、脳の血管障害によって起こる
  • 梗塞巣が増えたり大きくなることで脳機能低下を起こし、認知症や運動障害が引き起こされる
  • 生活習慣病が原因
  • 高血圧・高脂血症・糖尿病などの予防、生活習慣の改善が重要
  • 脳血管障害を早期に治療してリハビリを行うことで症状の進行を抑えることも可能
症状

初期

  • 意欲や自発性低下、夜間の不眠や不穏
  • 症状の変動が激しいことが多い
  • 影響を受ける脳の部位が限定→できることとできないことがはっきりしている
  • 小さな脳梗塞や脳出血→自覚症状なし、またはふらつきやめまい程度で気づかないことも

中期以降

  • 発作が起こる度に症状が段階的に重くなる(脳血管障害のため)
  • 記憶障害がひどい一方で判断力は保たれているという「まだら認知症」
  • ↑壊死した脳の部位によって出る症状が異なるため
  • 症状が日ごとに変化する(脳血流減少のため)

 

(3) レビー小体型認知症

特徴
  • レビー小体という蛋白質が脳にたまることで起こる脳の萎縮が原因
  • レビー小体はパーキンソン病の原因にもなる
  • 認知症を伴うパーキンソン病とは、レビー小体型認知症である
  • レビー小体が溜まる原因は解明されていない
症状
  • 体の動きが緩慢になる
  • 歩行障害や体の硬さともない、転倒しやすくなる
  • 色がついた鮮明な人・動物・虫などが昼夜問わず出現(幻視)
  • 幻聴も発生
  • 睡眠時に夢で踊る、手足を動かす、歩いたりするなどの症状も
  • 認知機能障害が変動しやすい(話が通じることもあれば、話も周りのこともわからなくなることがある)
  • 気分や態度、行動がころころ変わる

(4) 前頭側頭型認知症

特徴
  • 多くは初老期に発症(明確な原因は不明)
  • 異常構造物(ピック球)が神経細胞にたまる場合と、蛋白質(TDP-43)がたまる場合が発見されている
  • 10年以上かけてゆっくり進行することが 多い
症状
  • 人格や性格が極端に変わる
  • 清潔保持・衛生面が管理できない
  • 柔軟な思考ができない
  • 反社会的な行動が増える
  • 決まった時間に同じ行動を繰り返さないと不機嫌になる
  • その場に関係ない言葉が繰り返し出てくる
  • 物の名前が意味する事がわからなくなる
  • 言葉が段々でなくなる場合なども

(5) その他の認知症

  • 皮質基底核変性症
  • クロイツフェルド・ヤコブ病
  • 進行性核上性麻痺
  • 脳脊髄液循環障害
  • 正常圧水頭症
  • 進行麻痺
  • アルコール性認知症

など

 

4 徘徊について

当初は目的を持って外出しても、途中で目的を失ってしまい、ひたすら歩き続けてしまうそうです。認知症になると、疲れを感じにくくなってしまい、かなりの距離を歩いてしまうこともあるとか。さらに、保護されても住所・氏名・年齢を正確に答えられない場合があり、個人の特定を難しくするそうです。認知症患者の年間行方不明者数は1万人を超えるそうです(-_-;)

歩き回っている認知症患者を怒るのは逆効果で、特に家の中で叱りつけると「こんなに怒られる場所は自宅じゃない、自分の家に帰らなければ」という気持ちになり、結果として徘徊することも多いのだそう。なので、歩き回って転びそうだったり、危なげであれば、トイレへ連れて行ったり、自室へ帰ることを優しく促すなどの処置が良いそうです。また、家から出ないために施錠をして鍵の管理をするなど、予防することも重要とのことです。

 

以上、認知症と徘徊について簡単に調べてみました。

 

 

最初に知っておきたい認知症

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