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 沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県内移設に向け、名護市辺野古で埋め立て本体工事が着工された。移設先とされる同市の米軍キャンプ・シュワブ前では移設計画に反対する人々が29日早朝から激しい抗議活動を展開。道路に座り込む人々を警察官が抱き抱えて排除するなどもみ合いが続き、現場は騒然となった。

 前日から一部報道で工事開始の見込みが伝えられたことから、シュワブ前では反対派数人が徹夜で「警戒」にあたった。29日午前6時ごろから続々と人が集まり始め、300人ほどに膨らんだ。座り込みに参加し続けている沖縄県うるま市の伊波義安さん(73)が「違法な工事を許すわけにはいかない。体を張って止めよう」と呼びかけると、参加者が一斉に気勢を上げた。

 午前7時前、パワーショベルを積んだトラックなど、工事用とみられる10台ほどの車両がゲートに近づいた。約100人が立ちふさがったり、互いに腕を組んでゲート前に座り込んだりして、基地内に入るのを阻止しようとした。