2015年10月29日10時56分
11月の大阪府知事選に立候補する自民党の栗原貴子府議(53)が28日、「マジメに、大阪。」と題した公約を発表した。大阪府・市と堺市の首長、議員でつくる大阪戦略調整会議(大阪会議)の活用を掲げ、最優先で議論すべき課題に府・市の大学統合などを明記。リニア中央新幹線の大阪同時開業や、府の咲洲(さきしま)庁舎からの撤退も盛り込んだ。
知事選に松井一郎知事(51)を擁立する大阪維新の会は、自民が提案して設置された大阪会議を「ポンコツ会議。何も物事が動かない」(橋下徹大阪市長)と攻撃する。栗原氏は公約で、大阪維新が主張する府立大と大阪市立大、府立産業技術総合研究所と市立工業研究所、大阪港と堺泉北港・阪南港などの統合案件を議題に据えた。批判に対抗する狙いがあるようだ。
ただ、研究所や港湾の統合関連条例案は27日の府議会で自民も反対し、否決された。栗原氏はこの日の記者会見で「まず大阪会議で検討していく」と述べた。
会見には大阪市長選に立候補する同党の柳本顕(あきら)前市議(41)が同席。10日発表の公約にある「府立大の市立大への統合」の「統合」部分は「踏み込んだ表現で誤解を招いた」として削除したことを明らかにした。市長選は大阪維新の吉村洋文(ひろふみ)・前衆院議員(40)、中川暢三(ちょうぞう)・元北区長(59)らも立候補を表明している。
■栗原貴子氏の公約(要旨)
教育 私立学校(園)の耐震化100%。道徳教育の充実。公募校長制度の見直し
医療・福祉・安全 子ども医療費助成の府費負担の拡大検討。医療・救急なんでも電話相談の創設(♯8000と♯7119の統合)。防犯カメラの増設
産業・交通網 企業の投資減税。中小企業庁、特許庁の誘致。リニア中央新幹線の大阪・名古屋同時開業
府政 公募部長制度見直し。咲洲庁舎からの撤退・大手前庁舎への機能集約
府市統合 大阪戦略調整会議で府立大と大阪市立大、大阪港と堺泉北港・阪南港などの統合を優先的に議論
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