2015年10月16日15時15分
政府・与党は秋の臨時国会の召集を見送る方向で最終調整に入った。複数の政権幹部が16日、明らかにした。今月下旬以降、安倍晋三首相の外交日程が立て込んでいることなどから、十分な会期を確保するのは難しいと判断した。秋の臨時国会を開かないのは2005年以来10年ぶりとなる。
首相は今月下旬からモンゴルなど中央アジア各国を歴訪。11月1日にはソウルで開かれる日中韓首脳会談に出席する。11月は、主要20カ国・地域(G20)首脳会議など国際会議への出席もある。菅義偉官房長官は16日午前の記者会見で「首相の外交日程を優先しなければならない」と語った。官邸幹部も同日、臨時国会の開催について「難しい」との認識を示した。
政府・与党には、内閣改造を行って間もないタイミングで政権の基盤が固まっていないことから、野党の攻勢をかわしたいとの思惑もありそうだ。
与党は臨時国会に代えて11月9~11日の3日間、衆参予算委員会の閉会中審査を開く方向で調整している。野党が求める環太平洋経済連携協定(TPP)などの議論も予算委で行う考えだ。来年の通常国会を例年より早めの1月前半に開くことも検討する。ただ、野党は臨時国会の開催を求めており、反発は必至だ。
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朝日新聞官邸クラブ
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