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民間の病院長年収2900万円超  高水準を維持 勤務医年収は1500万円超 厚労省調査

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民間の病院長年収2900万円超  高水準を維持 勤務医年収は1500万円超 厚労省調査

 平成26年度の医師の平均年収は、医療法人が経営する民間病院の院長が2930万円で、25年度より0・1%増えたことが29日、厚生労働省の「医療経済実態調査」で判明した。一般診療所の院長(主に開業医)の年収も2914万円で同0・5%減とほぼ横ばいで、ともに高水準を維持した。厚労省は11月4日の中央社会保険医療協議会(中医協)で報告する。

 民間の病院や診療所の経営が安定していることを反映した。実態調査は2年に1度実施し、医療サービスの価格を決める28年度の診療報酬改定の基礎資料となる。

 診療報酬は医師、看護師など医療関係者の人件費にも使われる。診療報酬を引き上げると患者の窓口負担や保険料、公費の必要額が増える。民間医療機関の経営が安定していることが明らかになったことで、財務省を中心に報酬引き下げを求める圧力が強まりそうだ。

 民間病院の勤務医の年収は1544万円で同2・1%の減少。開業医の半額程度で格差も浮き彫りとなった。

 26年度の医療機関の経営では、入院ベッドがある有床診療所の利益率は10・7%、入院ベッドのない外来だけの診療所でも8・8%と高く、民間病院は2・0%だった。一方で国公立の病院は厳しい経営状態が続いている。

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