最近、スマホを『SIMフリー』化する日本の若者たちが増えてきていますね!
ほんの5年ほど前まで、
「日本のケータイが『SIMフリー』化することはないだろう。」
と言われていたので、隔世の感があります。
スマホを『SIMフリー』化した若者たちは、
「今までなんだったんだ!?」
と思うらしいです。
そんな若者たちは、スマホに留まらず、仕事も、結婚も、住宅環境も、旅行環境も『SIMフリー』化しようとしています。
「今までなんだったんだ!?」
と思いはじめています。
仕事に関しては、せっかく新卒で入社したのに残業、休出三昧で手取りは少なく、最終的に30歳前後で心身ともにボロボロになり、病院のベッドの上で点滴されながら退職届を書いて退職。
で、結局、派遣のほうが手取りは多く、定時で帰って家で趣味に関したブログを書いたりしてたらアフィリエイト収入も入ってきたりした。
「今までなんだったんだ!?」
と。
仕事の『SIMフリー』化。
結婚に関しても、親がうるさく言うから、たいして好きでもない人と30歳くらいで結婚したけど、元々、たいして好きでもなかったもんだからすぐ離婚して手続き、手続き、手続き。
で、結局、twitterやFacebookで趣味の合う、いろんな人と「ゆるく繋がっている」ほうが、結婚で拘束される日々より、よっぽど楽しい。
「今までなんだったんだ!?」
と。
結婚の『SIMフリー』化。
住宅環境も、社会人になったら郊外のマンションに住むのが普通で、微妙に広いもんだからいろんなモノが溜まっていって、全く身動きできなくなって、ストレスが溜まるから体まで太っていって、、、
で、結局、モノを全部捨て、ワンルームのアパートに引っ越し、野菜中心のミニマリズム生活をしていたら、よっぽど快適で、よっぽど健康的な人生になっていった。
「今までなんだったんだ!?」
と。
住宅環境の『SIMフリー』化。
旅行環境も、20世紀の延長で、老舗の温泉旅館に会社の人間や町内会で行って、お決まりの場所を観光したら、その後は旅館から出ることなく、旅館の1階の温泉に入り、その後は旅館の宴会場で変わりばえのしないメンツといつもの話をするだけ。結局、余計に疲れる。
で、そんな「旅行」ではなく、一人で好きな街に行き、好きなゲストハウスに泊まり、そこで教えてもらった地元で人気の定食屋に入り、観光はせずに街を回遊し、地元の銭湯に入り、夜はゲストハウスバーで今、会ったばかりの名前も知らない人に人生の悩みを聞いてもらう。そしたらものすごく生きるのが楽になった!
「今までなんだったんだ!?」
と。
旅行環境の『SIMフリー』化。
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もしかしたら20年後くらいの中学の歴史の授業ではこんな会話をしているかも。
先生「この頃の若者は気づいたのです。
人生は『スマホ』が本体ではなく、
『SIM』こそが本体であったことを。」
生徒「でも先生、海外では元々スマホは『SIMフリー』だったし、定時退社が当たり前だし、敷金礼金なんてないし、ゲストハウスもこの頃には日本以外のアジアにはどこの国でもありましたよね?日本は逆にちょっと時代に遅れてるんじゃないですか??」
先生「良く気がつきましたね!20世紀末期の日本の豊かさを享受し続けていた当時の大人たちにとって『SIMフリー』化は絶対悪とされていたんですよ。昭和の価値観こそが絶対善だとされていたのです。」
生徒「あ、それって2学期にやった明治時代初期に頻発した不平士族の乱と同じですよね?『江戸時代に戻せ』的な。」
先生「そうなんです。この時代も『全員、昭和のように正社員で雇用しろ』と主張する人もいたのです。」
生徒「明治時代初期といっしょじゃん!w」
先生「そうなんです、近代日本は80年ごとに3回も同じことを繰り返したのです。」
生徒「でも、2015年の日本にも頭のいい人はいたんだよねぇ?なんでそんなことがわからなかったの?」
先生「我々は未来から過去を見ているから客観的にわかりますが、当事者はなかなかわからないものです。それに当時の日本のエリートは過去を分析することは得意ですが、未来を予測することは超苦手だったんです。これは明治初期に大久保利通が清朝末期の『科挙』の制度を日本の人材登用制度にしたせいもあるかもしれませんね。なんせこの2015年でも、まだ『センター試験』はありましたから。」
生徒「うわっ!この『SIMフリー』化時代でもまだ『センター試験』はあったんだ!」
先生「君たちは日本の先輩と同じ轍を踏まぬよう、過去に固執せず、『未来を読んで』動くのですよ。」
生徒「はい!わかりました!!」
みたいなwww