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 米海軍の駆逐艦が、南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島で中国が埋め立てた人工島の12カイリ(約22キロ)内を航行したことについて、同諸島の領有権を中国と争うベトナム政府は29日、「ベトナムは航行の自由を尊重する」と米国の行動を肯定した。朝日新聞の取材に文書で回答した。

 レ・ハイ・ビン外務報道官は文書の冒頭、「ベトナムは南シナ海の西沙(パラセル)諸島と南沙諸島で主権を有する」と述べて中国を牽制(けんせい)。そのうえで、「関連法規に従い、航行の自由を尊重する」「すべての関係国に対し、国際法に基づいて海洋の平和や航行の安全に積極的に貢献するよう求める」と訴えた。

 また報道官は国営メディア向けの声明(28日付)で、中国が最近、南沙諸島の2カ所で灯台を設置したと指摘。「ベトナムに対する主権侵害だ」と中国を批判した。「地域の平和と安定を著しく害する」として、運用の即時停止を求めた。(ハノイ=佐々木学)