サムスンの7~9月期 営業益82%増=半導体がけん引

【ソウル聯合ニュース】韓国のサムス電子が29日発表した7~9月期の連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は7兆3900億ウォン(約7800億円)で前年同期に比べ82.1%増加した。前期比も7.2%増加した。

 営業利益は昨年7~9月期に4兆600億ウォンまで落ちこんだ後、徐々に盛り返している。この日発表した確報値は、サムスン電子が今月7日に発表した予測(7兆3000億ウォン)から若干増えた。証券業界の平均予想(6兆5000億ウォン台)より8000億ウォン以上多い。

 7~9月期の売上高は51兆6800億ウォンで、前年同期比8.9%、前期比6.5%、それぞれ増加した。

 サムスン電子は「主要通貨に対するウォン安で、部品事業を中心に為替で約8000億ウォン分プラスの影響が発生した」と説明した。

 半導体部門の営業利益は3兆6600億ウォンと、2010年7~9月期(3兆4200億ウォン)を超え、過去最高となった。売上高は12兆8200億ウォンで、前期(11兆2900億ウォン)に続き過去最高を更新した。

 高付加価値製品のDDR4とLPDDR4、大容量のSSDの販売が拡大し、システムLSI(高密度集積回路)も堅調な需要を維持した。14ナノプロセスのファウンドリー(受託生産)供給の開始も奏功したという。

 ディスプレー部門は有機EL工場の稼働率向上を追い風に、営業利益が9300億ウォンに改善した。

 半導体とディスプレーを中心とする部品(DS)事業部の営業利益は4兆6500億ウォンに上り、全体の営業利益を押し上げた。

 スマートフォン事業を担うIM(ITモバイル)部門の営業利益は2兆4000億ウォン、売上高は26兆6100億ウォンと集計された。

 主力スマートフォン「ギャラクシーノート5」「ギャラクシーS6エッジプラス」と普及価格帯シリーズの新製品の発売で、前期に比べ販売台数が増加した。ただ「ギャラクシーS6」の価格調整と普及価格帯製品の割合拡大の影響で、営業利益は減少した。

 CE(消費者家電)部門の営業利益は3600億ウォンだった。繁忙期に入っており、「SUHDテレビ」などの高級製品の販売が拡大した。生活家電も北米市場で善戦した。

 一方、サムスン電子は10~12月期について、部品事業の繁忙期効果が鈍り、為替の好影響が縮小するなど、前期に比べると業績が振るわないと予想した。

 サムスン電子は今年、半導体(15兆ウォン)やディスプレー(5兆5000億ウォン)を中心に総額27兆ウォンの設備投資を実施する計画だ。前年に比べ約14%増加する。

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