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【世界記憶遺産】「政治利用ではない」京都・舞鶴市長 露反発に、ユネスコのシベリア抑留資料

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【世界記憶遺産】
「政治利用ではない」京都・舞鶴市長 露反発に、ユネスコのシベリア抑留資料

「世界記憶遺産登録は政治利用ではない」と話す多々見良三市長=舞鶴市役所

 京都府舞鶴市の多々見良三市長は26日の会見で、ユネスコ世界記憶遺産に舞鶴引揚記念館のシベリア抑留や引き揚げに関する資料が登録されたことを受け、ロシア政府が「政治利用」として反発していることについて、「まったく政治利用ではない。なぜそう言われるのかわからない」と否定した。

 多々見市長は「日本の地方都市が、引き揚げやシベリア抑留体験者から託された思いを、世界平和につなげていきたいと努力した成果。どこかで行き違いがあったのかもしれないが、国が登録に動いたわけでもなく政治利用になりようもない」と、記憶遺産登録の趣旨を強調。

 また、申請の準備段階で、姉妹都市で引き揚げ船が出港したロシア・ナホトカ市と、ロシアの駐大阪総領事館に申請の趣旨を伝えたことを説明し、「積極的に賛成というわけではなかっかもしれないが、少なくとも理解を得たと考えている」と話した。

ロシア反発「まったく予想外」

 ただ、今回の件についてロシア側から舞鶴市に直接の反応はないとして、「何か質問があればお答えするが、こちらから動くつもりはない。ナホトカ市に連絡を取ればかえって問題を複雑にする危険もあり、バタバタしないで沈静化を待ちたい」とした。

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