ソウル城東区の建国(コングク)大学の動物実験室で、研究員らが相次いで肺炎の症状を訴え、保健当局が人から動物へ、または動物から人へ感染する「人と動物の共通感染症」が疑われるとして、感染者21人を隔離し、建物を閉鎖しました。
保健福祉部の疾病管理本部と建国大学によりますと、先週22日、動物生命科学学部の実験室で牛を対象に実験をしていた研究員4人が、せきとともに血液が吐き出される、かっ血や高熱などの症状を訴えたため、検査を行った結果、肺炎と診断されたということです。
韓国ではまれにみる症状だったため、医療陣が精密検査を行った結果、人と動物の共通感染症の「ブルセラ症」の可能性があるとして疾病管理本部に届け出たということです。
疾病管理本部が追跡調査をした結果、この4人を含む21人の感染が確認されたため、全員隔離病棟に入院させ、実験室のある建物1棟を閉鎖しました。
感染者は隣接した研究室で集中的に発生していました。
「ブルセラ症」は、韓国で2002年に初めて感染が確認されて以来、おととしまで703人が感染していますが、比較的治療しやすく、感染力も低いとされています。