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【今週の焦点】
「おおさか維新の会」31日結党へ 橋下氏盛衰かけて大阪ダブル選に照準
会場には元民主党の高邑勉、杉本和巳両氏ら元職の姿もあり、橋下氏率いる新党の魅力をうかがわせた。新党組幹部は「世間はゼロから一時は国会議員60人以上の政党にした橋下氏の求心力を分かっていなかった」と胸を張る。
その新党の行く末を占うのが「大阪の副首都化」を掲げたダブル選だ。橋下氏は最近「リセット」との表現を多用し、大阪での改革の実績アピールと原点回帰を印象付けている。同時に、新党組を除籍した松野頼久代表らを「典型的な永田町病」と呼んで“仮想敵”とし、「旧態依然の東京に挑戦する大阪の改革勢力」の演出に腐心している。
ダブル選の結果は国政での存在感も左右する。2つとも勝利すれば、自民党でも民主党でもない「第三極」として勢いを盛り返す可能性がある。来年夏の参院選で全国的に候補者を擁立することに弾みもつく。
橋下氏は12月の市長任期満了で政界を引退することを明言しているが、ダブル選完勝の場合、復帰待望論が高まるのは必至だ。橋下氏も24日のテレビ東京番組で「一度、引退する」と含みを持たせている。
逆にダブル選で1つでも敗れれば、将来の展望がない「地域政党」に埋没することにもなりそうだ。
(政治部 内藤慎二)