伊方原発:愛媛知事「さらなる安全対策を」四国電力社長に
毎日新聞 2015年10月26日 11時32分(最終更新 10月26日 17時31分)
◇再稼働同意 県庁で面会、9項目要請
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働に同意した中村時広知事は26日、硬い表情で四国電力の佐伯勇人社長と県庁で面会し、「安全対策の更なる向上に努めること」など9項目を要請した。県庁周辺では抗議集会があり、反原発団体のメンバーらから「再稼働ありきで地元手続きが進められた」などと怒りの声を上げ、伊方町の住民からは賛否の意見が聞かれた。【伝田賢史、伊藤遥】
佐伯社長は、直立不動のまま知事応接室で待った。午前9時半ごろに中村知事が入室すると、緊張した面持ちで二礼。カメラのフラッシュがたかれる中、2人は硬い表情のまま着席した。
中村知事は表情を崩さないまま「国の考え方や四国電力の取り組み姿勢、地元の議論などの状況を総合的に判断し、本日、愛媛県知事として事前協議を了解することとした」と表明した。
佐伯社長は「本日は伊方3号機の事前協議についてご了解いただき、誠にありがとうございました。9項目については、私自身や原子力部門の全員がしっかりと胸に刻み、確実に順守・実行していきます」と答えた。面会は10分程度で終了した。