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住み替えで生活保護停止は違法

10月28日 22時35分

住み替えで生活保護停止は違法

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生活保護を受けていた埼玉県春日部市の女性が、住宅を売って得た現金を生活費に充てず、住み替えの資金に使ったことを理由に保護を打ち切ったのは違法だとして、市を訴えていた裁判で、さいたま地方裁判所は女性の訴えを認める判決を言い渡しました。

訴えを起こしていたのは春日部市で生活保護を受けている60代の女性です。
判決などによりますと、女性はおととし、住んでいたさいたま市の住宅を570万円余りで売却し、通院していた病院に近い春日部市のほぼ同じ価格のマンションに住み替えました。
春日部市は住宅の売却で得た現金を生活費に充てなかったことを理由に保護を一時打ち切りましたが、女性が違法だとして市を訴えていました。
28日の判決でさいたま地方裁判所の志田原信三裁判長は「もともと居住用の不動産として住宅の保有は認められていて、転居はかかりつけの医師に相談していた」と指摘しました。
その上で、市の手続きについて、「十分な考慮を欠き、社会通念に照らして妥当性がなく違法だ」と述べ、女性の訴えを認め、生活保護の停止を取り消す判決を言い渡しました。
これについて春日部市は「判決文が届き次第、内容を精査し今後の対応を検討します」とコメントしています。

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