しかし米国の本音は別のところにあるようにも感じられる。親韓派とされるコーカー委員長はソン・キム代表に「北朝鮮の核ミサイルによる脅威を抑制する高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備について、朴大統領と話し合いをしなかったのか」と米国政府の対応を問いただした。核問題を逆に利用し、韓米首脳会談を米国の利害を貫くチャンスとすべきだったというのがこの質問の趣旨だ。別の議員らは「中国は北朝鮮への制裁に参加しないのに、朴大統領はなぜそこ(中国)に行くのか」と露骨に不満を表明した。朴大統領が米国から帰国してまだ1週間もたっていない時点で、もうこのような指摘が出始めているのだ。
韓国大統領府は今回の首脳会談に満足し「北朝鮮関連の共同声明を発表したのは今回が初めてだ」「ペンタゴンでは潘基文(パン・ギムン)国連事務総長にも行われなかった公式の儀仗(ぎじょう)が行われた」などと自画自賛している。しかしただで振る舞われる食事などこの世のどこにも存在しない。米国も日本に劣らず正反対の本音と建前を使い分け、相手の意中を見破りそれに応じて自らの行動を定める国だ。そのため今こそわれわれは米国の本音をしっかりと把握しなければならない。米国は北朝鮮を相手にしないことができても、われわれにとって北朝鮮問題は生存そのものが懸かっているからだ。