減速する中国経済、韓国の対中輸出に打撃

 中国経済の減速が韓国経済の悪材料になることは避けられない。中国への輸出は韓国の輸出全体の25%を占めており、対中輸出が10%減っただけでも、輸出全体を2.5%押し下げる。

 これに関連し、国策シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は今月7日、「対外経済環境変化と対応課題」と題するリポートを発表し、中国の経済成長率が1ポイント低下すれば、韓国の経済成長率が0.21ポイント低下するとの試算を示した。

 特に輸出中心から内需中心への転換を目指す中国の経済構造改革は、エネルギー、鉄鋼、不動産、建設など過剰投資が集中した部門で構造調整が進む可能性が高く、韓国にとっては頭痛の種だ。KDIによると、中国上場企業のうち、負債比率が300%以上で、インタレスト・カバレッジ・レシオが100%未満という潜在的破綻企業が2008年の53社から昨年には106社へと倍増。大半はエネルギー、不動産、鉄鋼、建設に集中した。

 LG経済研究院のイ・チョルヨン研究委員は「エネルギー、不動産、鉄鋼などは韓国の対中中間財輸出が多い分野だ。そうした分野での構造調整は韓国の対中輸出を直撃しかねない」と指摘した。

 中国発のショックを考慮し、世界の投資銀行や研究機関は来年の韓国の経済成長率予測を引き下げている。各機関の予測値を集め、毎月発表する「コンセンサス・エコノミクス」の10月の集計によれば、韓国の来年の成長率予測値は平均2.9%で、9月時点よりも0.3ポイント低下した。企画財政部(省に相当)が3.3%、韓国銀行が3.2%と予測した3%台の成長は来年も困難と判断した格好だ。

羅志弘(ナ・ジホン)記者
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