輸入急増の中国産鉄筋に欠陥、初の規格認証取り消し

 韓国産業通商資源部(省に相当)国家技術標準院は26日、韓国への輸入が急増している中国産鉄筋について、韓国の産業規格である「KS認証」の基準を満たさない欠陥が発見されたとして、同認証を今月14日付で取り消したと発表した。同認証は2012年に付与されていた。国家技術標準院が中国産鉄鋼製品のKS認証を取り消したのは初めてだ。

 国家技術標準院は今年3月と7月に韓国企業9社、中国企業6社の計15社が製造した鉄筋を調査したところ、太原鋼鉄(山西省)が製造した鉄筋の重量と伸び率が基準値を満たしていないことを摘発した。重量は荷重に耐える力、伸び率は変形性質を示す。基準値を満たさない場合、建物の荷重や地震に耐える力が弱まる。同院のカン・ビョング標準政策局長は「太原鋼鉄の製品はKS基準を満たしていないものの、建物の安全に大きな問題を招くほどではない。専門家の意見を受け、該当製品に対するリコール(回収・無償修理)は実施しない」と説明した。

 業界は太原鋼鉄が2012年以降、毎月3万トンの鉄筋を韓国に輸出したと推定している。それに基づけば、50万トン以上が韓国の建築物に使用されたとみられる。問題は鉄鋼材は原産地表記が義務化されていないため、問題の製品がどの建物に使われたか具体的に特定できないことだ。

 鉄鋼業界では今回の認証取り消しをきっかけとして、中国産の不良鉄鋼製品が市場から締め出されるように、政府に徹底した制裁を求めた。中国産鉄筋の輸入量は11年の18万5000トンから今年は100万トン(予想)に急増している。価格は国産よりも1トン当たり15万ウォン(約1万6000円)程度安いが、品質が基準を満たしていないとの指摘を受けてきた。韓国鉄鋼協会のオ・グムソク広報チーム長は「質が悪い中国産製品だけでなく、偽のKS認証を付けた中国産製品も市場に堂々と流通している。さまざまな建築物の建設に使用される鉄鋼製品の不良は国民の安全に直結する問題であり、徹底した制裁が求められる」と述べた。

崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
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