韓国大統領府(青瓦台)は26日、中国の李克強首相が31日に朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と会談すると発表した。両者の会談は今週末にソウルで開かれる韓中日3カ国の首脳会談に合わせて開かれるものだ。しかし、発表には肝心の3カ国首脳会談がいつ開かれるかに関する言及がなかった。
大統領の外交日程は遅くとも1週間前には公表するのが一般的だ。外交関係者の間では3カ国による首脳会談を11月1日に開くという日程が既成事実化している。準備もそれに向けて進んでいる。
それでも韓国政府が正式に発表できないのは、韓日首脳会談の日程調整が難航しているためだ。外交筋は「両首脳の日程調整に手間取っているが、慰安婦問題の解決法をめぐる双方の立場に隔たりが大きいことが最大の要因だ」と指摘した。
大統領府は当初、李克強首相の訪韓日程だけを発表する計画はなかった。韓国政府関係者は「3カ国首脳会談と二国間の首脳会談の日程が全て確定しt段階で3カ国が同時に発表する予定だった。しかし、中国が李首相の訪韓計画を発表すると通告してきたため、韓国側もその部分だけひとまず公表することにした」と説明した。
大統領府関係者は記者団に対し、韓日首脳会談について、「最近日本側に11月2日を提案し、回答待ちの状態だ」と話した。政府周辺では「韓日首脳会談の開催が容易ではない点を内外にアピールしたものだ」との見方が出ている。
外交関係者は27日に韓国入りする日本の石兼公博・外務省アジア大洋州局長に注目している。韓国外交部(省に相当)の李相徳(イ・サンドク)北東アジア局長と会い、慰安婦問題に関する「略式協議」を行うとみられるためだ。外交筋は「今回の会談は就任あいさつの性格が濃いが、首脳会談を目前に控え、最大の懸案である慰安婦問題をめぐり意見のすり合わせが行われる可能性がある」と指摘した。