【10月28日 AFP】米ホワイトハウス(White House)と議会で多数を占める野党・共和党は26日、2016、17年度予算案で合意に達した。予算案をめぐる双方の歩み寄りはまれだが、関連法案が成立すれば、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の残る任期の間、デフォルト(債務不履行)のリスクは排除される。

 下院で共和党は日付が変わる直前、同院共和党指導部のジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長と同党上院指導部のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務、与党・民主党指導部、さらにホワイトハウス関係者が、数週間にわたって慎重に協議を続けてきた予算案について、明かした。

 合意の内容は、今後2年間の歳出額を若干増やすと同時に、債務上限を引き上げるというもので、法案は今後数日中に上下両院で可決される必要がある。来月3日までに議会が債務上限の引き上げを決めなければ、デフォルトに陥る恐れがあるからだ。

 今後、劇的な展開がない限り、議会で最大の対立を生んでいた財務問題が、ベイナー氏の下院議長退任前に解決することになる。

 さらに、残りの任期の間に大統領としてのレガシー(政治的遺産)を固めたオバマ氏も、予算問題から解放されることになる。同国ではここ数年、債務上限の引き上げが政治上の地雷原となっている。(c)AFP