今回はモテ作法にそって生きて得する人と損する人について書きます。
モテ作法ってダンスの型みたいなものだと思う。合コンはフォークダンス、ナンパはダンスホールで誘うダンス。交際になるとパートナーが決まっているダンス。ダンスができれば異性と手を繋いで親密なムードで身体を寄せ合うことができる。型どおりのステップなら相手と息を合わせやすい。*1
ダンスホールへいってダンスを踊る。手を握ったり寄り添ったりしながら相手を観察する。そこで気の合った人がいたら外に出て、お互いの希望があえば人生を共にする。
モテ指南はダンスホールでの作法を教えている。だとしたらモテ作法が向かないと思うタイプが三種類ある。
1.ダンスを覚えるのが苦痛な人
まず細かい決まりをぜんぶ覚えてその通りにしないと不安な人、相手がその通りにしてくれないとどうしていいかわからなくなる人がそうだ。
現代はwebや雑誌やTwitterの恋愛アカウント*2やナンパ塾、恋愛工学、婚活マニュアルなどなど多くの参考資料がある。
これらを読んだとき「なるほど、こうすればいいのか。やってみよ」と思うか、「覚えられないよ!できるか、こんなの!」と思うか。どうですか。
間逆のことを意見を目にしたとき、「どっちでもいいのか。臨機応変だな」と思うか、「どっちなんだよ!これじゃわからないだろ!」と思うか。
はじめて何かを学ぶときに混乱することは誰にでもある。でもやってみると意外にできる人もいる。特に若いうちはトライ・アンド・エラーを繰り返しても比較的立ち直りが早く、周囲の目もそれほど厳しくない。でも実践して学ぶ課程でかく恥を許容できない人、それで相手やルールそのものを責める人は厳しい。
2.ダンスを踊るのがつまらない人
型どおりにやるのは難しくないけれど、それが退屈でうんざりする人。こういう人もそれ以上モテ作法に従うのは向かない。
ダンスでいうならちょっと教わるとあっというまに踊れるようになって周囲から期待をかけられるんだけれど、型どおりに踊るのが退屈で、自由に踊りたくなる人。師匠を怒らせ、親を泣かせるタイプ。
こういう人はモテ関連の資料を目にしたときたくさんの例外を考える。また決まりに沿っていくと自分が望むステップが踏めないケースが出てくるので窮屈にも思う。
女性は男性のリードを受け入れるのが女性のマナーだと知っていても、デートやベッドに自分から誘いたい。ビッチだと呼ばれようがそうしたいんだから仕方がない。バイバイ、モテ作法。
男性は女性に高価な食事と酒をご馳走するのがマナーだと知っているけど、彼女は外食も酒も嫌いだし奢られるのも苦手だといっていたから、手料理と手作り和菓子と抹茶でもてなすか!と思う人。据え膳食わぬが恥でも知るか。草食系ですが何か。
こういう人はダンスホールで型どおりに踊ってくれることを相手が期待している場へ出て行くと、相手からびっくりされる。また意外に成功率も高いので「ダンスマナーに反しているのにずるい!」と外野にやいやい言われる。だからダンスを踊るグループには近づかないほうがお互いのためだ。
3.ダンスホールでの評価が低い人
たくましい男性が繊細な女性を守りながらリードするのがダンスとして美しいと考えられている場合、これに当てはまらない人にはなかなかカップルが成立しない。
ダンスホールで無条件に人気が出る要素はいろいろある。容姿や年齢、収入、話術、社会的ステイタスなどがそうだ。これでいい思いができそうにない人はダンスに参加しても嫌な思いをすることが多い。*3
もちろんダンスの上手さでカバーできる人もいるだろう。モテ指南をする人は苦労の甲斐あってダンスマスターになった人も多いので、「ダンステクニックを磨け」といってくる。「前提条件に当てはまらなかったら止めたほうがいい」とはいってくれない。「ダンスが向かない人なんていない、考え方の問題だ」。マーケットを広げる意味もあるのかもしれない。
でも実際には外の世界では評価が高くてもダンスホールでは壁の花になるしかない人もいる。一般的に女性の場合、年齢とともにダンスホールでの評価は下がる。ほかの要素が突出していない限り、ダンスに夢中な人たちからは低く見られるからあまりおもしろくないと思う。
実際には男性もある程度の年齢になったら主要メンバーからは「ない」と思われるようになる。特に対策がないならこうした暗黙の戦力外通告を受ける前にホールを出たほうがいい。
ダンスホールの外に出会いはないのか
ダンスに参加しない=恋愛に参加しないではない。ダンスはダンス、合コンは合コン、ナンパはナンパ。それをパスして伴侶と出会う人は大勢いる。ただ時代にあったダンスマナーは参加しやすいので人気がある。
でもダンス=恋愛だと思っていると、作法にしたがってダンスができないと恋愛自体を嫌いになったり、自分を恨めしく思ったりする。反対に「もうかなり踊ったからこんどは外でお話をしましょう」という次のステップに進めない人も出てくる。ホールの中でいつまでもスターとして踊り続けたい。こういう人は戦力外通告を受け入れるまでホールにしがみつく。
かつてこのダンスにあたる部分は盆踊りだった。村祭りに出れば若い男女が出会える時代があった。テニスだった時代もあるし、スキーだった時代もあった。そこへいけばそれをネタに異性と会話する機会がある。いうなれば合コンやナンパとは盆踊りのようなものだ。
ダンス自体はいいものでも悪いものでもない。型があれば行動しやすい。型があるからこそ演技に集中できる場合もある。でも型にとらわれていると目的を見失う。
恋愛について私がおもう二、三の事柄 







「ね、二人で抜け出さない?」
こうですか?!こうですよね!!
うん、確かにあとで吊し上げられる感じがする!
*1:型は特定の場でのルールで、正しいとか間違っているとかではない。ゴールキーパーが手を使っていいのはずるいとか、キャッチャーだけ座っているのはずるいとか、そういうことを思う人は新しいジャンルを確立するのがいい。
*2:っていうタイプが存在することもこの数日で知ったよ。ありがとう、ヒデヨシさん。東京姉妹さんらなんかがそうなのかな。
*3:「恋人候補」として誰かの人生に登場しなくてはならない合コンとか婚活とか俺はキツい - ←ズイショ→を読んで、最初から条件で見られて不利な場には参戦しないという意味もあるかなと思った。