親が赤ん坊の言葉に耳を傾けることで言語能力が向上する―米研究

2015年10月28日 07時00分

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123RF
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まだ言葉を話せない生まれたての赤ん坊や幼児。彼らの言語能力を育てるには、親が赤ん坊の声を聴くことが大切だとする結果が発表された

人工内耳の移植後は言葉が増える

この研究に携わったのはアメリカ、ミズーリ大学の研究者たち。彼らは27人の耳が正常な赤ん坊と、深刻な難聴を抱えた16人の幼児を調査した。

特に難聴の子供に関しては、耳の骨に人工内耳を移植する前と、取り付けた後とを比較。

その結果、人工内耳を取り付ける前の赤ん坊は「バ・バ」や「ダ・ダ」という反復的な発声をめったに行わないことが判明した。

しかし人工内耳を移植してから数カ月たつと、繰り返し声を出す赤ん坊が増加。さらに音節を含んだ反復発声や、「バ・バ・バ・バ・バ」といった連続した音を発する機会も増えていることが明らかとなった。

自分の言葉を聞くことで自ら成長

Mary Fagan助教授は報告の中で「この調査は、幼児が自分の声を聞くことで積極的になっていることを教えています。他の研究でも、赤ん坊が一続きの音節のような片言を話すことで、心の中で考えたイメージを表していくとしています」と語った。

さらに研究者によれば、赤ん坊が彼ら自身の行動から学んでいる事実は、その経験がどんなに幼児の言語や社会的、認知的成長を促しているかを強調しているという。

Fagan助教授は「この調査は赤ん坊が他者から聞く言葉の重要性を減じるものではありません。確かに相手の言葉を聞くことは重要です。しかし今回は、幼児が他の人の言葉に対し単なる受け身の存在ではない、という認識を高めてくれました」とコメント。

そのためにも赤ん坊の声を親が聞いてあげることは、早く言葉を発しようとする子供たちの重要なモチベーションになっており、言語能力の成長に役立っているそうだ。

確かに大人になっても聞くという態度は、相手の話そうとする気持ちを高める。赤ん坊が何か発していたら、そっと耳を傾けてあげるといいかもしれない。

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