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2015年10月28日 (水)

3発打った山田の背番号「1」変更はいかがなものか(第826回)

Photo_4 日本シリーズは内勤仕事が多い私だが、27日は2回表まで神宮ネット裏二階席の第2記者席で観戦。シリーズをライブで見るのはスピードガン担当時代の1979年、「江夏(豊)の21球」で球史に残る広島・近鉄の激闘を取材して以来36年ぶりだ。そんな久しぶりの大舞台で東京ヤクルトスワローズの山田哲人内野手の1号2ランを目に焼き付けて社に上がったが、その後史上初の日本シリーズ1試合3打席連続本塁打をやってのけた。

 高校時代に見た巨人・長嶋茂雄のシリーズ3打席連続は1970年だった。ロッテとの地下鉄シリーズといわれたシリーズで今は無き東京スタジアムでの第3戦、延長11回の決勝2ラン。第4戦は1回に1点リードからの2ラン、3回に勝ち越しソロ。先制、勝ち越し、逆転の場面で打った山田に勝るとも劣らない内容の濃い3連発だった。しかし、私にとって印象深いのは四球を挟み、1点ビハインドで迎えた7回1死満塁。マウンドには前日、7イニングを投げた4番手・木樽正明。前日、本塁打を浴びたコースと同じ外角高めのストレートを投げ込んだ。しかし、長嶋は捕邪飛に終わり、悔しそうにバットをたたきつけた。1点差で負けた試合後、「あの球はオレには打てん。オレの負けだ」、シリーズ史上に残る名勝負だった。

 なお、ワールドシリーズで1試合3発は、ヤンキースのベーブ・ルースが1926年と28年の2度マーク。1977年にヤンキースのレジー・ジャクソンが史上初の3打席連続。2011年、カージナルスのアルバート・プホルス、そして2012年にジャイアンツのパブロ・サンドバル=2、3人目の3打席連発=。過去110回の歴史でも4人しかいない。

 そんな快挙をマークした山田に対して、球団を代表するスーパースターの若松勉の着けていた背番号1を与えるプランが出ているという。私は大反対だ。そもそも若松選手の「1」は永久欠番にすべきもの。今のままではまったく敬意のかけらもうかがえない。

彼の「1」を“着けさせられた”(私はそう勝手に思っている)池山隆寛(1992―99年)は年々数字を落として2000年には元の「36」に変更。岩村明憲(2001~06年)、青木宣親(2010~11年)はチームの柱ではなく米国にポスティングシステムでメジャーに旅立った。契約時の選手のプライドをくすぐるような手法は、けっして選手のためにならないと思う。

日本シリーズ初の1試合3本塁打をマークした山田だからこそ「23」=あのマイケル・ジョーダンと同じ番号だ=でよりレベルの高い選手となって、後に「23」といえば山田だ、と言われるようになって欲しいのだが。

【注】28日付け「ヒルマニア」に加筆しました。

コメント

池山は直訴して1をもらったけど成績が悪いので自分から1を返しただけっだったような

異議なし!

ツイートでいろいろなご意見があるでしょうが、
野球殿堂入りもした今、本人が固持したとしても
もう永久欠番にしてもいいのではないでしょうか。

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蛭間 豊章

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